FC2ブログ

CHALLENGE from the VOID

大学入試問題を考える - 数学・物理 -

CFV21 ご入会のおすすめ
理工系受験生の方は
こちらをご覧ください
当会の活動にご支援頂ける方は
こちらをご覧ください

センター試験「数学」の必勝法はこちら
センター試験「物理」の必勝法はこちら

理工系受験生必見!! 2010-2007入試問題検討ページ(東大・東工大・京大・早慶) 
CFV21での学習の進め方

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

京大物理'09年[3]検討

京大物理'09[3]検討

[3](解答はこちら) 位相速度と群速度の違いをテーマとする問題で、問題文の内容は高校物理から逸脱していますが、問題そのものは、屈折の法則や船首波、干渉に関する、むしろ標準的で取り組みやすい問題です。問題文では、「位相速度」と「群速度」の違いが実に分かりやすく説明されていて、京大受験生のみならず、量子力学を学ぶ全大学生に考えてもらいたい教育的配慮を感じます。出題者が物理の講義中に、学生に位相速度と群速度の違いを聞いたときにうまく説明できないので、何だ、キミはこんなこともわかっていないのか、と、ため息をついて問題文を作ったのではないか、と、勝手な想像をしてしまいます。
本問に出てくる「位相速度」は高校物理で学ぶ「波の伝わる速さ」のことで、振動数×波長、に一致します。「群速度」は波を固まりとして見たときの固まりの速さのことですが、問題文では図を用いてわかりやすく説明しています。
ところで、培風館の物理学辞典で「船の波」で引くと、水面を通過する際に物体の後ろにできる定常波群を「ケルビン波」と言う、と書かれているので、問題文の「ケルビン波」はくさび型領域にできる曲線
(船が作る波が干渉してできる山や谷)として出現する波のことを指していると思われます。
水面に生じる波には大きく分けて
3種類あり、波長が水深に対して小さいときにできるのが、水面で表面張力を復元力として生じる「表面張力波」(俗に言うさざ波)、重力を復元力として生じる「重力波」(アインシュタインの重力場の方程式から出てくる重力波とは別ものです)、波長が水深に対して大きくなるときにできる「長波」です。
表面張力波では、群速度は位相速度の培で、波長が小さくなるほど伝播速度が大きくなり、重力波では、群速度は本問にあるように位相速度の培で、波長が大きくなるほど伝播速度が大きくなり、両者の影響を合わせると、ほぼ波長のときに水面波の伝わる速さが極小値をもつことが知られています
(つまり、波長がより短くなると表面張力波が支配的になり、波長がよりも長くなると重力波が支配的になる)。また、重力波が伝わる速さは、本問問3で求めた,表面張力波が伝わる速さは (Tは表面張力、rは密度),長波の伝わる速さは (hは水深)になることが知られています。これらの導出は、流体力学の知識を必要とし高校物理の範囲を遙かに超えます(大学入試に出るとすれば、次元解析の問題として出題されます)。表面張力波と重力波は、波の伝わる速さが波長に依存するので、「分散性の波」(光と同様に分散という現象を起こす)と言われていて、位相速度と群速度が異なりますが、長波は、速さが波長に依存しないので分散性ではありません。
水深の大きな海で波長の重力波の速さはより
津波のように波長が長く海底にまで振動が伝わるような波では長波となり、水深として、速さは
(時速360km)
津波の伝わる速さは、海面を伝わる波に比べて非常に速い、ということがわかります。


TOPに戻る   CFV21 メイン・ページ   考察のぺージ

(C)2005,2006,2007,2008,2009
(有)りるらる
CFV21 随時入会受付中!
CFV21ご入会は、まず、
こちらまでメールをお送りください。
 雑誌「大学への数学」購入
スポンサーサイト

テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

  1. 2009/05/07(木) 00:00:30|
  2. 京大物理'09年
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<京大理系数学'09年甲[1]検討 | ホーム | 京大物理'09年[2]検討>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://cfv21.blog49.fc2.com/tb.php/873-8dceed5e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。