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京大理系数学'09年乙[4]検討

京大理系数学'09[4]検討

[4](解答はこちら) 直交変換を題材とした問題で、当ウェブサイトの直交変換の記述を読んでいれば、言い方は違っていてもほとんどそのまま出題されているので、困ることはなかっただろうと思います。ですが、恐らく入試会場では、初見の受験生は難航したことでしょう。
'07年乙[6]の微分方程式もどきの問題でもそうですが、京大では、高校の範囲からやや逸脱したテーマの問題も散見されます。本問の直交変換も、大学の教養課程の「線形代数」の教科書に出てくる内容なので、大学入試以外のことには目もくれず、ということでなく、大学に進学したらどんなことをやるのだろう、というような感覚で、大学生向けの数学や物理の本にも目を通しておいてもらえると、本問のような問題にも手が着く、ということが言えます。
例えば、
2次方程式の理論は、3項間漸化式にもちょっと顔を出しますが、線形2階微分方程式:において、特性方程式:(3項間漸化式との間に関連性があります)は、微分方程式の解となる関数の挙動に大きな影響を与えるので、高校の範囲だけで見ていると味気ない2次方程式も、先に行ってこんなところで活躍するんだ、ということがわかれば、勉強する意欲も違ってくるのです。
行列では、直交変換だけでなく、固有値・固有ベクトル、ハミルトン・ケーリーの定理、基本変形、逆行列の一般論、スペクトル分解、など、大学の内容をある程度知っておいた方が、入試でも役立つ項目が多々あります。実は、こうしたことは、数学・物理全般について言えます。もちろん、先で習得する内容なので、すべてを理解することは難しいと思いますが、かじってみるだけでも意味があります。先に出てくる内容をある程度知った上で、高校数学・高校物理の基礎をしっかり固めておくとよいのです。
行列を対角成分に関して対称な位置同士で入れ替えてできる行列を転置行列と言います。直交変換を表す行列を直交行列と言いますが、直交行列では逆行列が転置行列になります。このことを利用して、のような
xy2次式の最大最小問題を簡単に解く技巧を考えることができます(座標回転して2次曲線の標準形に持ち込むことに相当する)が、入試問題でも出題されています。直交行列によって実対称行列(転置行列が元の行列と一致する行列)を対角化できる、という直交行列の背景がわかっていると、こうした技巧も意味がわかって使えるので、問題をスムーズに考えることができるようになります。
難関大学を目指す皆さんは、ぜひ、好奇心を広く持って幅広い観点から入試問題を眺められるようにして頂きたいと思います。



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  1. 2009/04/30(木) 07:10:51|
  2. 京大数学'09年
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京大理系数学'09年乙[3]検討

京大理系数学'09前期乙[3]検討

[3](解答はこちら) 確率の問題としては比較的取り組みやすい問題で、実際の入試でも正答率はかなり高いようなのですが、きちんと論述しようとすると、説明の仕方を考えるのに苦労する問題です。また、きちんと論述するにしても、わかりやすい説明をすることが難しい問題です。
解答では、「番号
nのカードが上からk枚目の位置にあるとき」などと言っても抽象的でわかりにくいので、の場合にどうなるかを文字色を変えて付記しました。最初から、nkなどの文字を使って考えることのできる人はそれで良いですが、どうしても、ピンと来ない、という人は、6枚のカードがあって番号6のカードが上から3枚目の位置にあるときにはどうか、という見方をするようにしましょう。遠回りにはなりますが、答案を作成するときに、6nに変え、3kに変えればよいのです。
こうして、具体的に数値をあてはめて問題を考えておき、答案を作成する段階で、問題文に合わせて一般化する、という手法は、入試会場においても有効な手法です。最初から一般化して考える方が考えやすい、というときもあると思いますが、「
n通りの位置から通りの位置を選ぶ」と言っても、スンナリ理解できる場合ばかりとは限りません。ムダな時間を使うことに抵抗感もあると思いますが、模試を受ける段階からぜひ試して頂きたいと思います。
思うに、問題のレベルがかなり高く正答率が低い場合には、具体的に数値をあてはめて検討した内容も、答案用紙に書いておくと、案外、プラス点をもらえるのではないか、という気がします。ほとんどの答案を零点にして比較ができなくなるのであれば、問題に取り組む姿勢だけでもプラスに評価しよう、ということになるかも知れません。
本問では、かなり簡略な説明でも途中の式と最終解答が正しければ満点がもらえるだろうし、逆に、途中の式や最終解答にミスがある場合には、具体的な検討を答案に書いてもプラス評価はないかも知れませんが、抽象的な問題でうまく答案が書けない場合には、具体的な検討内容も答案用紙に残しておくことをおススメします。



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  1. 2009/04/29(水) 09:58:06|
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京大理系数学'09年乙[2]検討

京大理系数学'09前期乙[2]検討

[2](解答はこちら) 雑誌「大学への数学」に掲載されている受験報告によると、2009年度京大数学の乙問題の中では、この問題の出来が一番悪いようです。平面幾何の論証問題でかなり複雑な状況が想定されているので、試験会場で泥沼にハマってしまった受験生も多いと思います。
この問題では、かなりの受験生が次のように考えて行ったのではないか、と想像されます。
ABCが同一円周上であることから、同一弧上の円周角は等しいとして、,また、となる二等辺三角形であることから、,よって、であり、の二等分線、これでできた!と、歓喜するものの、P上に来ることがなかなか言えずにぬか喜び、ハマり込んだ末に背筋を冷や汗が流れる、ということになったのではないでしょうか。
P上に来ることを言うためには、pになることを言えば良いのですが、点Pの周囲の角が、などとうまく結びつかず苦労します。状況が複雑なだけに堂々巡りに陥るかも知れません。
論証問題で行き詰まってしまったときの対処法は二つ考えられます。
一つは、行き詰まっている原因、これが言えないから証明が先に進まないことがらが、仮に言えたと仮定して先に進み、中間点狙いで妥協すること。
もう一つは、あくまで完答を目指して論証の方針を転換することです。
後者については、方針を転換する際に、必ず、じっくりと問題文を検討し直すべきです。論証が行き詰まる、ということは、行き詰まるだけの理由があるのです。見落としている条件があるか、隠れている条件があるのです。本問では、「
BCPを通る円の中心」などとする条件設定を見落としやすいので、ここを再検討します。これはが三角形BCPの外心であることを意味します。外心は三角形の各辺の垂直二等分線の交点です。このポイントに気づけば、PBの垂直二等分線とPCの垂直二等分線の交点がであり、PBの垂直二等分線とPAの垂直二等分線の交点がであることをうまく使えないか、ということになります。
Pの周囲の角をいじっていてもうまく行きませんが、点Pの周囲の角をいじっているうちに、に気づければ、垂直二等分線となす角に着目して円周角の性質を利用することも見えてくると思います。
ハマり込んでいるときには、どうしても視野狭窄を起こしがちです。試験会場では、一度大きく深呼吸をして頭を切り換え、問題全体への視野を広げる努力をするようにしましょう。



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  1. 2009/04/28(火) 08:56:15|
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京大理系数学'09年乙[1]検討

京大理系数学'09前期乙[1]検討

[1](解答はこちら) 2009年度の京大理系数学乙問題は、2008年度よりもやや難しくなった気がしますが、この問題だけは昨年と同程度のレベルなので、確実に得点しておきたい問題です。
本問は直線のベクトル方程式と空間における
2直線の位置関係を扱う問題で、必要な基礎事項は、ベクトル方程式と内積計算程度です。交点が線分上に存在するということで、連立方程式が解を有する、というだけでなく、ある範囲に解を有する、ということを忘れずに考察しなければいけません。ここを注意すれば、よく勉強してきた受験生であれば何でもないウォーミング・アップ問題だと思います。2009年度入試の場合は、最初にこの問題で調子をつけて波に乗りたいところです。


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  1. 2009/04/27(月) 13:50:44|
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東工大物理'09年前期[3]検討

東工大物理'09前期[3]検討

[3](解答はこちら) 本問は物理的な考察の必要な部分もあり、[1][2]と比べるとレベルの高い問題です。「気球」の問題で気体の密度が関係するので難しく感じるかも知れませんが、気球の問題としては浮力と密度の関係が把握できていれば決して難しいわけではありません。むしろ、最後の方で気体の問題として考え込んでしまうところが出てきます。
(g)では、結局、温度一定の大気中を力のつり合いを保ちながら下降するので、等温変化になるのですが、力のつり合いの成立と断熱変化の意味を正しく捉えることができるか、ということが問われています。(d)(e)はそこに気づかせるための誘導になっているのですが、気球内ガスが、大気と直接熱をやりとりするのではなく、大気とは断熱になっていて、別のメカニズムで大気との力のつり合いを成立させながら熱を奪われていて等温変化をする、というところは、力のある受験生でないと(d)(e)が誘導になっていることにさえ、なかなか気づけないかも知れません。
日頃から、物理に限らず、数学などでも積極的に難問にチャレンジし、疑問点は残さずに考え尽くしておく、というクセをつけておかないと、こういう問題でいきなり、深い物理的考察を求められても、その場での対応は難しいでしょう。
また、気体の問題にもかかわらず、状態方程式や熱力学第一法則が前面に出てこないのですが、
(b)(d)では力のつり合いの式から結果を導くために「状態方程式」が、また、(f)では、「断熱変化」というところから気体のした仕事を考えるために「熱力学第一法則」が、それぞれ重要な働きをしていて、気体の基礎がしっかりできていなければ解答できない問題になっています。決して高級な受験技巧をあおるわけでもなく、重箱の隅をつつくわけでもなく、気体分野の基本から物理的に考察するようにできているところが、この問題の優れているところです。


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  1. 2009/04/25(土) 10:38:49|
  2. 東工大物理'09年
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東工大物理'09年前期[2]検討

東工大物理'09前期[2]検討

[2](解答はこちら) コンデンサーの関する標準問題で、若干、力学との融合の部分もありますが、目新しい内容もなく物理的な考察を必要とする部分もなく、親切な誘導がついているので戸惑うことなく解答できると思います。
本問を解答するのに必要な知識は、コンデンサーの基本公式:に、直列接続の合成容量の公式、それに、極板を引き離そうとする外力のする仕事が静電エネルギーを増大させるという考え方、また、,という基点的事項ばかりです。教科書がしっかり理解できていれば充分に解答可能なはずです。
これから、物理の受験準備を始めよう、という方は、まずは、こうした問題を解けるようにすることを第一目標にしましょう。そして、理工系最難関の東工大でさえ、こうした標準的な問題を出題している、ということを、よく頭に入れておいてください。暗記すべき公式や基礎事項が少ない高校物理も、入試問題が扱う範囲は非常に広いので、すべてのパターンの問題を習熟することは不可能です。難関私大の入試問題の中には高度な取り扱いを必要とするような問題も散見されるのですが、たとえそのような問題であっても、まずは、基礎学力を身につけて、教科書に書かれている基礎事項に基づいて考察を進める、ということを頭に叩き込んでおいて頂きたいと思います。物理法則に基づいて問題を解いていく物理では、一に基本、二に基本、三にも四にも五にも基本です。



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  1. 2009/04/24(金) 16:51:27|
  2. 東工大物理'09年
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東工大物理'09年前期[1]検討

東工大物理'09前期[1]検討

[1](解答はこちら) 単振動の問題ですが、相対運動として単振動を見ても解答できるし、エネルギー保存や運動量保存に着目しても解答できます。大学に入ってからのことを考えると、単振動と見て解答できるようにしておく方が良いと思いますが、入試の解答としては、エネルギー・運動量で解答する方がラクです。この問題に限らず力学の問題一般についても、運動方程式を解くよりも、エネルギー・運動量に着目する方がラクに解答できます。本問の解答で両者を併記したので、比較してみてください。
どちらで解答するにせよ、単振動の振動中心において、また、振動端において、
2物体の運動がどういう状態にあるか、速度はどうなっているか、ばねはどうなっているか、半周期で運動が逆転し、1周期で元に戻る、ということが、把握できるようになっていないと、こうした問題では解答することができません。頭の中で、2物体の運動の状況が目で見ているかのように想像できるようになっていて欲しいのです。物理では、学校での実験だけでなく、自分でもばねを作っておもりをつけて運動させてみる、という実践的な努力を続けておくことが大切です。
この問題でもそうですが、物理の入試問題では、意図的にぼやかした問題文の書き方をします。「物体
Aは壁から運動量0で離れる」と書けばはっきりするのに、「瞬時に力を除く」という問題文の書き方をして、問題文から物理現象を思い浮かべる能力を見ようとするのです。単に国語の読解力というだけでなく、文章の世界から、実体的な「物」の動きを想像する想像力が問われています。特に本問の最後の(e)(f)では、運動の状況をイメージできたかどうかということが問われているだけで、計算の必要すらない問題になっています。物理は決して公式やパターンを暗記する科目ではない、ということを理解して頂きたいと思います。


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  1. 2009/04/23(木) 14:04:04|
  2. 東工大物理'09年
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東工大数学'09年前期[4]検討

東工大数学'09前期[4]検討

[4](解答はこちら) 易しかった2009年度前期の東工大の数学の問題の中では、ハイレベルな問題です。ですが、よく勉強していて回転体の体積の基本がしっかりしている受験生にとっては何でもない計算問題だったと思います。(1)の誘導がなければ考え込むこともあるかも知れませんが、(1)が実に適切なヒントになっていて、手が止まることがなかった受験生も多数いたと思います。

(1)では、平面の方程式の知識があると便利ですが、知らなくても、以下のようにすれば同様の対処ができます。解答では、を原点と点を通る直線に垂直なベクトルとして、平面のベクトル方程式:
 ・・・
()
を考え、などと具体に想定して問題を考えていますが、はベクトルに垂直なので具体的に求めなくても()の時点で、両辺ととの内積をとってしまえば、なので、


となって平面の方程式が出てきます。ここでとすれば、という直線の方程式が得られます。

(2)では、xy平面上の領域を回転すると言っても、回転軸に垂直な平面との交わりとなる線分を回転したものを考えればよい、その線分を(1)で求めているのだ、と、わかってしまえばあとは積分の計算問題です。
結局、線分を回転しようと、曲線を回転しようと、広がりをもつ平面図形を回転しようと、立体を回転しようと、やることは同じで、回転軸に垂直な平面で回転体を切るとき、回転軸から最も遠い点と最も近い点を探し出せば、あとは、外側の円から内側の円を取り除くだけのことです。

意欲的な受験生の中には、あらゆるパターンの問題を解いて、自分の頭の中で、このパターンは解法
A,このパターンは解法B,ここがこう変形されると解法Bダッシュ、という具合に、パターンごとに完全に整理することを目標にしようと頑張る人もいます。ですが、私に言わせればそれはムダな努力です。回転体の体積を求める問題を1題解くときに、もし、線分を回転するのではなく、図形を回転するのだったらどうなるのだろう、立体だったらどうなるのだろうと、発展させて考えておけば、5題の問題を解く時間を、自分の趣味やクラブ活動やボランティア活動、あるいは学園祭の準備に使うことができます。そして、5題の問題を解いて5個のパターンの暗記で片付けようとするよりも、試験場ではるかに応用がきくようになるのです。
もちろん、数学の勉強でも大きなウェイトを占めるのはやはり基礎事項の暗記だと思います。回転体の体積をどう求めるか、置換積分をどうするか、置換積分のパターン、など、暗記の必要なことはいくらもあります。ですが、暗記の分量をできる限り減らす努力を行い、青春を謳歌する時間を確保することを考えるべきです。実社会に出てからも、マニュアル通りに片付かない状況にしばしば遭遇します。そうしたときに、マニュアルのパターンの中になかったからできなかったでは困ってしまう場合も出てきます。むしろ、勉強に限らず、自分の行動のパターンを広げておくことの方が重要だったりするのです。受験準備のうちから自分が持っている解法ライブラリの中で片付かない問題に出くわしたときにどう対処するか、というトレーニングをしておくのは大切なことです。



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  1. 2009/04/22(水) 16:38:07|
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東工大数学'09年前期[3]検討

東工大数学'09前期[3]検討

[3](解答はこちら) 問題文を一読した限りでは、格子点を数える問題に2次方程式の解の配置がからんでいていかにも複雑そうに見えます。解答では、こうした問題の常套手段で、の場合を考え、感じをつかんでから一般化する、という方針でやってあります。必要なら、とグラフを描きながら、格子点の数を数えても良いかも知れません。
しかしながら、
2次方程式をとして、放物線の軸の位置が、を満たしていて軸の右側だけ考えればよいこと、さらには、nm平面上で、の境界線が、N以上の解をもつ条件:の境界線から上に来てしまうことがわかってしまったところで拍子抜けします。東工大の試験会場でも、おかしいな、何かの間違いでは?と思って、問題を何度も読み返した受験生が少なからずいたと思います。
出題者が何かを勘違いしたのか、女性受験者数を増やすために試験問題を意図的に易しくしたのか、と、あらぬ疑いを持ってしまいます。
結局、台形状領域内の格子点の数を数える
(しかも、主要点が格子点になっていて場合分けの必要もない)だけのことで、などと考える必要すらなく、最初から一般的に考えても充分解答できます。
こういう問題でこわいのは、一見、複雑そうに見えるので試験中にパスし、試験終了後に、なんだ、簡単だったんだ、と気づくことです。
2009年度の東工大入試の場合は、ほとんどの受験生が時間を余したと思われるので、この問題をパスして涙を飲んだ受験生は少ないと思いますが、見かけによらず易しい問題もあるので注意してください。


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  1. 2009/04/21(火) 12:25:49|
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東工大数学'09年前期[2]検討

東工大数学'09前期[2]検討

[2](解答はこちら) 行列Aの表す1次変換における不動直線を、固有値、固有ベクトルを使って考えてみます。
行列
Aが固有値a をもち、この固有値に対する固有ベクトルがだとします。つまり、
このとき、ベクトル方程式:
で与えられる直線上の点は、
より、直線上に移るので、直線はこの1次変換について不動直線になります。直線は原点を通る直線です。
今度は、行列
Aの表す1次変換が原点を通らない不動直線をもつとします。原点を通り方向ベクトルがの直線と直線との交点の位置ベクトルは、s0でない実数として、と表せます。不動直線の方向ベクトルをとすると、のベクトル方程式は、tを実数の変数として、
(uvは実数)として、上の点は1次変換により、
に移りますが、これが直線上の点であるためには、
これが、任意の実数tにかかわらず成立するためには、恒等式の条件より、
より、,また、となります。のときには、も固有値1に対する固有ベクトルとなってしまうので、別に考える必要があります(後述)のときには、1次独立で、1次変換が原点を通らない不動直線をもつとき、行列Aは固有値1を持ち、もう1つ、1以外の固有値vを持てば、不動直線の方向ベクトルは、vに対する固有ベクトルになります。
不動直線は多くの問題では原点を通る直線になるのですが、東大理系
'82[1]に次の問題があります。

行列によって定まる
xy平面の1次変換をfとする。原点以外のある点PfによってP自身にうつされるならば、原点を通らない直線であって、のどの点もfによっての点にうつされるようなものが存在することを証明せよ。

原点以外の不動点
Pが存在するとき、として、
 ・・・①
が成り立ちます。これは、行列A固有値1をもつ、という意味です。なぜかと言うと、
ですが、逆行列が存在するときには、左からをかけると、
となって、Pが原点に限られてしまうので、は存在せず、
でなければなりません。これは、固有方程式:を代入すると0になるということで、行列Aは固有値1をもちます。このとき、行列Aのもう1つの固有値をkとして、
 ・・・②
となります。のときには、1次独立です。なぜなら、 (uは実数)と書けたとすると、
()
という矛盾が生じるからです。
このとき、
sを任意の実数の定数として、とすると、ベクトル方程式で与えられる直線 (原点を通らない)を考えると、より、
となり、上の点が上に移ることがわかります(前述のように、は不動直線です)のとき、なので、位置ベクトルがとなる点は不動点です。
の場合
(固有値1が重解)には、1次独立なベクトルを (何でもよい)として、
 ・・・③
とおくと、ハミルトン・ケーリーの定理よりなので、
となるはずですが、


1次独立なので、,③より、
これより、ベクトル方程式:で与えられる直線 (原点を通らない)を考えると、
となり、やはり上の点が上に移ります。但し、のときには、任意のtについてなので、不動点は存在しません。
東大の問題では不動点が存在しましたが、東工大の本問の条件
(1)が不動点であれば、行列が固有値1をもって
より、のときに、東大理系'82[1]の問題文により、条件をみたす直線Lが存在します。このとき、ですが、
より、Aは固有値12をもちます。
より、固有値1に対する固有ベクトルは
より、固有値2に対する固有ベクトルは
固有値
1が重解ではないので、不動直線は、sを任意の実数の定数、tを実数の変数として、ベクトル方程式:
で与えられます。tを消去して、
これがを通るとき、より,不動直線は、
となります。
東工大の問題の行列
Aが固有値1を重解にもつことはありませんが、固有値1を重解にもつ行列、例えば、
の不動直線を考えてみます。
より、固有値1に対する固有ベクトルは
1次独立なベクトル、例えばをもってくると、不動直線は、ベクトル方程式:
で与えられます。tを消去してを通る不動直線は、になります。この場合には、行列Aの表す1次変換により不動直線上の点
より、に移るので、不動点は存在しません。を通る不動直線は存在します。
上記以外の場合では、不動直線が原点以外の点を通過する場合はありません。従って、以外にを通過する不動直線が存在すれば、その不動直線は、原点を通過することになります。と原点を通過する直線は
(y)です。最初の方に書いたように、このとき、行列Aは固有ベクトルをもちます。
//
より、のときにも、条件をみたす直線Lが存在します。
のとき、です
(行列Aは対角成分のみを持ち、いずれも2なので、重解の固有値2を持ちます)が、任意のベクトルについて、となるので、実は、固有ベクトルは任意のベクトルになっています。つまり、原点を通る任意の直線が不動直線になります。
参考までに、のときには、固有方程式:

より、Aは異なる2個の固有値2 ()を持ちます。
より、固有値2に対する固有ベクトルは、
より、固有値に対する固有ベクトルは、
このときには、原点を通る直線:が不動直線
(は通りません)になります。
整理すると、原点以外の点
Pを通過し、原点を通らない不動直線が存在するのは、
(i) 行列Aが重解でない固有値1をもつとき、もう一方の固有値に属する固有ベクトルに平行な直線で点Pを通過する直線が不動直線になる。点Pは不動点になる。
(ii) 行列Aの固有値1が重解になるとき、固有ベクトルに平行な直線で点Pを通過する直線が不動直線になる。点Pは不動点ではない。
の場合で、
(iii) 行列Aが固有値1を持たないときには、不動直線は原点を通る。
東工大の本問の場合であれば、
(i)の場合が(ii)の場合はなく、(iii)の場合がということになります。


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  1. 2009/04/20(月) 10:51:43|
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東工大数学'09年前期[1]検討

東工大数学'09前期[1]検討

[1](解答はこちら) 2009年の東工大入試は、どうやら、数学は満点続出のようです。こういうときは英語の出来で大きく左右してしまうので、数学を得意科目にしていた受験生には気の毒なことになったのではないかと思います。その極めつけが本問です。
2次関数で表される放物線の異なる2接線の交点のx座標が、2接点のx座標の相加平均になることは、ほぼ常識のようなことです。そして、この2接線と放物線とで囲まれる部分の面積を、この交点を通りx軸に垂直な直線で2つに分けて計算することや、面積計算に出てくる定積分を、
のようにして計算することも、東工大レベルであれば、知らないでは許されない必須技巧です。
こうした問題でこわいのは、ケアレス・ミスです。
2009年の東工大の数学では、4問完答した受験生でも時間が余ったでしょうから、余った時間でどれほどしっかりと見直しを行ったか、ということが重要だったと思います。日頃の勉強の時から、最終解答を書き終えたところで安心してしまわないで、問題文を1度読み直し、問題文の要求に沿った解答をしているかを確認し、少なくとも数十秒程度、解答の流れを見直す、というクセをつけておいて頂きたいものです。


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  1. 2009/04/18(土) 12:32:42|
  2. 東工大数学'09年
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質問へのお答え

質問へのお答え
会員から「組み立て除法」について質問を頂きました。

整式:
を、で割ったときの、
商:
余り:
R
を求めるのに、
組み立て除法:

で計算できることを、数学的帰納法を用いて証明できないか、というご質問です。

まず、数学的帰納法に依らずに証明するのであれば、
 ・・・①
より、



ここで、各項の係数比較を行えば、
の係数:
の係数:
の係数:
 ・・・・・・
の係数:
定数項:
,・・・,
となります。


多項式の除算を行うときの商と余りを求める、ということは、
,・・・,
という数列から、
,・・・,
という数列と、実数
Rを求める、ということです。
数学的帰納法に依って証明するときには、第k回目の操作から第回目の操作までの間に何が起きるのか、ということに着目することになります。
0回目はちょっと特殊な操作で、を、として求める、ということになります。
1回目の操作は、を、として求める、ということになり、
k回目の操作()は、として求め、
回目の操作は、として求める、
ということになります。
n回目の操作もちょっと特別な操作で、Rを、として求めることになります。
数学的帰納法の証明は、一番先頭を証明しておいて、第
k回目が正しければ第回目も正しい、という風にすれば良いわけです。ただし、ここでの証明は数学的帰納法としては、教科書の証明とはやや異なっていて、第n回目が特殊な形をしているので、一番最後も証明しておかないといけません。
まず、第
0回目の操作ですが、
整式:
を、で割るときの、
商:
の係数を何にすれば良いか、ということです。
これは、割る数
xと商の積以外のところからはの項は出てこないので、となります。 ・・・②
0回目から第k回目までの操作:,・・・, ・・・③
が正しい、と、仮定します。
このとき、第回目の操作:が正しいことを証明することが目標です。
③が正しいとしているので、,・・・,が③のように求められているとして、未知数を求めればよいわけです。
①より、


ですが、,・・・,は③のように定まっていて、両辺のからまでの係数比較は完了しています。を求めるためには、の係数を比較することになります。
左辺のの係数はです。
右辺のの項は、
xをかけたものと、をかけたものとの和

になります。よって、


つまり、を、③のようにして定められた,・・・,を用いて求めることができます。
従って、第回目の操作:も正しい、ということになります。
また、数学的帰納法により第回目においても、が正しいと言えるので、第
n回目について(このときはではなくRになります) ・・・④
②,③,④より、,・・・,となることが示せます。

この場合、証明の仕方としては最初に書いたように、いきなりを展開して係数比較すればよいのですが、この質問のように、数学的帰納法の枠組みに乗りにくいテーマを無理に数学的帰納法で証明しようとするとどうなるのか、ということを考えてみるのは、数学的帰納法の良い練習になると思います。

~~ ご覧の非会員の皆さまへ ~~
以上のように、会員の方の質問にお答えしています。上記はかなりレベルの高い質問ですが、どんな基本的なことであっても誠実にお答えいたします。
こんなつまらないこと、恥ずかしくて聞けないようなこと、これが、実は、入試問題を解く上で非常に重要な鍵であったりします。
会費は
3ヵ月3000円です。本ウェブサイトは会員からの会費によって運営されております。ぜひ、入会をご検討ください。


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  1. 2009/04/17(金) 18:08:11|
  2. 質問への回答
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東大物理'09年前期[3]検討

東大物理'09前期[3]検討

[3](解答はこちら) 2009年の東大物理の問題は、第1問と第2問が力学、電磁気の基本を見る問題、第3問が発展的な問題となっています。発展的とは言っても、数学の第6とは異なり、教科書の内容に即して物理的な思考能力を見るようになっていて、決して無理な問題ではありません。ふだんから自然現象に関心を持って、どうしてこうなるんだろう、と、考えることの好きな物理少年であれば、楽しく考えられるような問題に工夫されています。問題を解くに当たって必要となる基礎事項は、力のつり合い、比熱の式、くらいなものです。気体分野の問題なのに状態方程式でさえ必要となりません。ⅠからⅤまでは、Ⅵを考えるためのヒントになっていて、考え込むような部分はありません。自然にⅥに進むようにうまく誘導されています。
さて、Ⅵですが、こうした問題では、あくまで、問題文の内容に即して考える、という点に注意しましょう。仮に、独学でより進んだ知識を持っていたとしても、その知識を使うと、問題文が想定している条件と異なってしまうかも知れないからです。また、自然現象の事実と仮に異なるとしても、自然現象に合わせて解答するのではなく、問題文の条件に即した結論を答えるようにしてください。本問であれば、問題文に与えられている蒸気圧曲線を用いて、「水は少しずつ水蒸気に変化していく」という問題文の記述に合わせて考える必要があります。
また、問題文に想定されている条件にかなり無理な部分があっても、その条件設定を問題視してはいけません。入試問題で条件設定を変えると、多くの場合、高校の範囲を超えるような数学の技巧が必要になってしまうのです。問題文が要求しているレベルに合わせて解答するようにします。
なお、解答には書いてありませんが、温度がからまで変わるときの水の体積変化を考慮すると、この間にもピストンは静止せずに下がり続けるのではないか、と、お考えの方もいると思います。ですが、水の熱膨張係数はではと非常に小さく、温度が変化しても体積はほぼ一定です。ちなみに、水はにおいて熱膨張係数が
0となり、の範囲の温度tにおいては、 熱膨張係数は負です。従って、風呂の湯を温めているときには、水中から水面に上昇するに従って水温が高くなりますが、氷が張っている池では氷の張っている表面のところが最も温度が低く、水中から上昇するに従って水温が低くなります。この辺は、インターネット上でも議論があるところで、興味を持たれた方は、「水 熱膨張係数」で検索してみてください。東大の出題者がからまでという温度を選んでいるのも、インターネット上の議論を参考にしたのではないか、という気がします。今後は、大学受験する場合は、ネット上での議論にも目を光らせる必要がある、ということです。


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  1. 2009/04/16(木) 17:57:34|
  2. 東大物理'09年
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東大物理'09年前期[2]検討

東大物理'09前期[2]検討

[2](解答はこちら) よく勉強してきた受験生にとっては何の変哲もない標準問題、という本問でも、これから受験勉強を始めようという人にとっては、なかなか厳しい問題です。数学に比べて物理は努力しても努力してもなかなか結果が出てこなくて結局息切れしてしまう、という受験生の声をよく聞きます。その原因は、本問のような問題では、電磁気の広範な分野に渡ってしっかり理解ができていないと大問1題を完答することができない、というところにあると思います。
本問では、磁束、電磁誘導の法則、レンツの法則、フレミング左手の法則・右手の法則、電力などの基礎事項を理解できているか、さらに付け加えて、磁場中を通過するコイルの運動が、終端速度に漸近する雨滴の運動と同様になる、ということを様々な問題を解く中で経験的に知っているか、ということが問われています。こうしたことは、
1週間程度、物理の教科書を読んで基礎的な問題集に載っている単発的な問題を解いてみた、というくらいでは、なかなか厳しいものがあるのです。従って、結果にすぐ表れないからと言って短気を起こしてはいけません。地道にコツコツと努力を続けていく必要があります。
本ウェブサイトでは、多数の過去問を掲載しています。できる限り多くの過去問に触れて頂きたいと思います。そして、過去問を見ていくときに、そこに貼られているリンクを一つずつたどりながら、基礎事項がどのように入試問題で使われているのか丹念にたどってみて頂きたいのです。こうした努力を続けているうちに、電磁気の基礎事項が一通り体得できて、それらの関連性などが把握できたところで、ある日突然、なんだ、この問題、簡単なんだなあ、と、思える日がやってきます。
教科書を一通り読んだ程度では、東大・東工大・京大などの過去問を自力で解こうとしても、どこから手を付ければよいのやら、ということになると思うので、最初から本ウェブサイトの解答を読んでしまうので構いません。本問であれば、磁束を求め、電磁誘導の法則から起電力を、オームの法則から電流を、さらに公式:から導線に働く電磁力の大きさを、フレミング左手の法則より電磁力の向きを求めて行く、というのは、定型的な流れなので、この流れに沿って基礎事項をマスターできればよいのです。
また、難関国立大などとても、という方でも、まず教科書をしっかり理解して、本ウェブサイトの解答を追いながら基礎事項の理解を深めて頂ければ、難関国立大のレベルは誰にでも手の届くところにあるのです。高い目標と強い意志をもって頑張って頂きたいと思います。



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  1. 2009/04/15(水) 15:44:41|
  2. 東大物理'09年
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東大物理'09年前期[1]検討

東大物理'09前期[1]検討

[1](解答はこちら) 本問は力学の総合問題で、単振動と等加速度運動に、分離、衝突、エネルギーがからんだ問題です。決して難しい問題とは言えないのですが、さりとて、物理を得意科目にしていない高校生にとっては、気が遠くなるような印象を受けてしまうかも知れません。
私が持っている物理Ⅰの教科書は、「電気」から記述が始まっているのですが、物理の入試準備を始めるときには、「力学」から始めるべきです。物理の勉強を「電気」から始めるのは全くナンセンスです。物理学の基本を文科省のお役人さんの都合で歪めて良いわけがないのです。そして、まず最初に、本問のような力学の総合問題を解けるように努力するべきです。
本問は、グラフを描かせる部分など、全体を通して眺めると、いろいろな入試問題を解いた経験を要求していて、それなりのレベルなのですが、個々の部分を取り出すと、実は、基本レベルの寄せ集めでしかありません。決して高度な受験技巧を要求しているわけではないのです。
運動方程式を書いて単振動の周期を求めたり、垂直抗力を求めて分離する条件を考えたり、力学的エネルギー保存の式を立てたり、ということの一つ一つは、教科書の例題レベルの内容です。各学校で配布される物理の基礎問題集の練習問題を一題ずつ解いていくのと、ほとんど変わりはありません。引っかかる点があれば、物理Ⅰ、物理Ⅱの教科書の関連事項のところをまず熟読してください。「力学」の基礎固めをする間は参考書は不要です。高校生にとって物理を縁遠く感じさせてしまう原因は、教科書に書かれている基礎事項の習得が不足している点にあります。まずは、教科書で基礎知識をしっかり身につけてください。
本問は、同じ質量の物体が完全弾性衝突
(反発係数が1)をすると速度を交換する、従って、衝突の時点を境にして、2物体の運動は完全に対称になる、ということが全体的なストーリーの流れになっています。物理を得意とする受験生は、問題文を眺めただけで、運動の状況(従って、Ⅱ(3)のグラフ)を頭の中にイメージすることができるだろうと思います。ですが、基礎的な勉強を積み重ねている間は、質量mの物体1と物体2が速度vで向かい合って進んで来て、衝突した後の速度を求めるとき、以下のように、運動量保存則の式と反発係数の式を連立するので構いません。
衝突後の物体
1,物体2の速度をuwとして、
運動量保存より、 ・・・①
反発係数の式: ・・・②
①より、
②に代入して、

これで、物体
1と物体2の速度が衝突前後で入れ替わることがわかります。しかし、こうしたことは、いろいろと入試問題を解いてくると、覚えようとしなくても自然に記憶されて、問題文を読んだだけで、多分、こうなるんだろう、という経験的予測が立つようになってきます。こうなるまでは、忍耐して、教科書や基礎的問題集の反復練習を行ってください。ここが苦しくて物理離れを起こす高校生が多いのですが、逆に言うと、ここを乗り切れれば、物理は、入試科目の中で最もラクな科目です。最小の努力で最大の得点を稼ぐことのできる科目です。安易にもうけ話に乗って大事な貯金を巻き上げられてしまうお気の毒な高齢者のニュースをよく耳にしますが、安易なもうけ話に乗ってはいけない、ということはどういうことかと言うと、辛そうな道の向こうにこそ花咲き乱れる楽園がある、ということなのです。


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  1. 2009/04/13(月) 20:09:42|
  2. 東大物理'09年
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東大理系数学'09年前期[6]検討

東大理系数学'09前期[6]検討

[6](解答はこちら)  試験会場で本問の問題文を目にした受験生は、「何じゃこりゃ」と思っただろうと思います。実際にやってみて、いやはや参りました。(1)(2)はベクトルの基本に帰って考えれば何とかなるにしても、(3)まで完答できた受験生はほぼ皆無ではないかと思われます。数学オリンピックならともかく、こういう入試問題には、私は賛成しかねます。
想像するに、情報処理の基礎アルゴリズムなどを研究している出題者が、台風の進路予測や、社会的なパニック発生時の人間の行動の統計的シミュレーションを行うときに使う評価システムの処理を、焼き直して入試問題にした、という雰囲気です。ふだん、それを専門的に扱っている研究者にとっては当然と思えるような内容でも、初見の受験生にとっては驚愕し困惑するようなものでしかありません。
本問のような問題
(かつての後期試験の問題もそうですが)は、未体験の状況に置かれたときの受験生の創意工夫の意欲を見ようというのが目的だと思います。とは言っても、全ての受験生にとって平等に新鮮に感じられるように、受験生にとって非日常的な環境を想定して試験を行うことで、果たして、受験生一人一人の真の実力を見極めることができるのでしょうか?私は、疑問符をつけたくなります。東大と言えども、もう少し、オーソドックスな問題で入学者選抜を行うのでよいのではないでしょうか。

さて、問題の方を見てみます。問題文の内容がかなりブッ飛んだ内容なのですが、こういう問題は逆に、基本に戻って基本に忠実に考えて行くべきです。という記号が出てきて、理系
'93年前期[3]や理系'94年前期[6](これも頭を抱え込んでしまう難問でした)を思い出しますが、ということでしかないので、高校数学をはみだすような発想をとらない、ということを肝に銘じてください。
この問題を全体を通して眺めてみると、正三角形の
3頂点を出発して、本来なら、各角の2等分線の方向に進んだ3個の動点が中心で出会うはずなのに、それぞれが少しずれた方向に進んでしまったとしたら、中心付近でそのずれの大きさをどのように評価するか、ということがテーマになっています。
(1)では、を出発した動点と、を出発した動点との相対位置(から見たの位置)を表すベクトルの大きさ (の距離)が小さければ、から見たの相対速度の方向と、本来出会うはずの方向とのずれの角の正弦も小さくなることを示します。これは、ベクトル図を描きさえすれば、すぐにわかります。基本に帰れ、ということでしかありません。問題文に圧倒されて高校数学の知識からずれるようなことを始めると、時間だけがむなしく過ぎ去っていくことになります。
(2)では、本来出会うはずの方向にが進んでいけば、になるはずなので、になるはずです。ですが、(1)からの進む方向が、だいたい、となる角aぐらいずれているので、もだいたいaぐらいずれるだろう、と、思えば、より、となるだろう、という予測ができます。ですが、問題文に描かれている図を見ていても、がなかなか出てきません。ここは、(1)でベクトル図を描いてうまく行ったので、(2)もベクトル図を描くことにします。渦中にあるベクトルは、です。これで、解答の中の図の二等辺三角形DCEが描ければ、2つの底角が等しい、とすることによって、が姿を現します。(1)を使って不等式を示すことができます。
問題の意図に順応するのに時間がかかると思いますが、ここまでは、やってできなくはない、と、思います。

(3)では、(1)という条件が3種類出てくるので、3種類出てきて、3つ足しての不等式を作り、の不等式:を作る、というところまでは、誰でも考えると思います。ですが、ここから、,つまり、を示すのに大苦労をします。を導き出すだけでも大変ですが、解答の注.に書いた、2乗して引いて大小を比べる、ということになると、これだけでも、試験時間を超えてしまいます。従って、何らかの工夫が必要、ということになります。
他のウェブサイトを見ると、

から、
として、
 ・・・()
が示すべき不等式となるので、(2)の結果から得られる、
より、
ここで、
とおいて、であれば
より、は単調増加で、より、 (明らかに、)

これで()が成り立つので、が成り立つ、ということになります。
確かに、この解法であれば、充分試験時間内に解答できると思います。きっと、これから、全国の予備校のスーパー東大コースなどというところで、この問題は、という関数を考えるんだ
(これは、のグラフが付近ではに非常に近い、ということを利用しているアイデアです)!東大受験は暗記だ!ということになるのかも知れません。ですが、幾多の入試問題を眺めているプロの予備校講師が解くのなら良いですが、高校3年間数学を学んだだけの受験生が、何のヒントもなしに、を試験会場で思いつけるのでしょうかねえ?
いかに、エレガントな解法であっても、いかに美しい解法であっても、試験会場で思いつける解法でなければ、入試用の技巧としての意味がありません。予備校の授業で、頭脳明晰な講師が鮮やかに解くのを鑑賞して、受験生にどういうメリットがあるのか、私にはよくわかりません。本ウェブサイトでは、たとえ遠回りな解法であっても、まじめに高校
3年間勉強してきた受験生が試験会場で思いつける解法を基本としています。
結局、この
(3)は、入試会場では見もしないでパスする、というのが正解だと私は思います。パスするのが正解、という入試問題で良いのか、ぜひ、出題者には配慮をお願いしたいと、思います。


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  1. 2009/04/11(土) 15:12:40|
  2. 東大数学'09年
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東大理系数学'09年前期[5]検討

東大理系数学'09前期[5]検討

[5](解答はこちら) 多少場合分けも入りますが、自然対数を考え、不等式両辺の差をとおいて微分するだけの一本道の問題なのに、この問題は予想に反して出来が芳しくないようです。難問の[4][6]に挟まれて息切れしてしまった、ということかも知れませんが、'09年度の問題の中では、[3]に次いで取り易い問題ではないか、と、私は思うのです。'09年入試においては、[5]を確実にものにできた受験生が有利だった、ということが言えると思います。
この問題を落とした受験生は、恐らく、自然対数をとっただけの、

の形で、とおいて、微分して行ったのだろうと思われます。実は、かく言う私も、最初にそうしました。ですが、微分してもが消えずに残ってしまうので、数分で、この方針ではだめだ、ということに気づけるはずです。
[4]で力を使い果たして気持ちが焦ってしまうと、だめとわかっていても強行突破しようとして失敗しがちです。なので、'09年度の場合には、最初に[3]を手がけて次に[5]を抑え、[2]に飛んで3完を確保し、その後、[1][4]をゆっくりと熟考して得点を上積みする、という戦略で臨むべきです。[5]よりも先に[4]を手がけてしまうと[5]を取りこぼしやすくなる、ということです。東大を目指す方は、こうした点で、問題選択の目をしっかり養っておいて頂きたいと思います。
時間的に余裕のあるうちにこの問題に着手すれば、上記のが残ってしまうのなら、
xをかけてから微分してみてはどうか、という風に方針転換できるはずです。とおけば、の形が悪くても、まで計算すれば解決します。微分を複数回行う考え方は、の証明などでも出てくることなので、しっかり勉強してきた受験生であれば誰でも知っていることです。やはり、この問題は確実に得点しておくべき問題と言えるのではないでしょうか。
(2)は、(1)の結果でと代入するだけでは、不等式を示すことはできません。であれば、とかが出てくるので、ちょっと工夫し、を使って、とすればよい、というところまで、次から次へとアイデアをひねり出して行かなくてはなりません。この辺も、落ち着いて解答できるうちにこの問題を手がければ容易に思いつけるはずなのですが、時間的に切迫してしまうと、アイデアが湧いて来ない、ということになってしまいかねません。
試験会場での戦略の立て方も、合格する上での重要なポイントだということを意識するようにしましょう。



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  1. 2009/04/10(金) 07:55:04|
  2. 東大数学'09年
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東大理系数学'09年前期[4]

東大理系数学'09前期[4]検討

[4](解答はこちら) 本問の解答のところで、「積分計算に手を焼いて涙を飲んだ受験生も多いだろう」と書きましたが、[1]の検討でも参考にした、雑誌「大学への数学」の受験報告によると、本問の正答率は私の予想を超えるものだったようです。東大理系を狙う方は、まずは、この問題を自力で解けるようにすることを目標にして頂きたいと思います。
この問題の難しいポイントは
2つあって、1つは、円板という変なものを回転させたときの通過領域の体積を求める、という点で、もう1つは、立体の体積を定積分により求めようとすると積分計算で行き詰まる、という点です。(1)は前者、(2)は後者がポイントになっています。
雑誌「大学への数学」の受験報告を見ると、
(1)は合格者の大半が正答に至っていて、(2)もかなりの合格者が「はさみうち」に気づいているようです。
(1)は、難関私大でも時々見られる問題で、参考書などにも記述がある技巧を用います。立体の断面に着目し、「変なもの」と断面との共通部分になる線分を回転させたときの通過領域を考えます。通過領域の面積は、線分と回転軸との距離の最大値を半径とする円の面積から最小値を半径とする円の面積を引いたものになり、この面積を回転軸に沿って積分すれば立体の体積を求めることができます。この技巧をマスターしていれば(1)は解答できます。
(2)は、技巧と呼べるものではなく、試験会場で危機的状況に陥ったときの臨戦的な実力が問われています。(2)を解答できるようにするためには、受験技巧を磨くことよりも、日頃から難問をじっくりと自分の頭で考え抜くことをどれだけやっているか、ということが大切なのです。
(1)はしっかり受験勉強しておけばできるはずの問題ですが、(2)は定積分の計算を続行するかどうか、他の方針に転換するかどうかの見極めが必要で、高度な状況判断力、意思決定の決断力、といったものが必要になります。つまり、東大合格のためには、まじめに勉強することはもちろんで、その上に、普通の人が見向きもしないような困難にも積極的に挑戦していく気力が求められるのです。東大を狙う方は、この辺を充分に意識してください。
じっくり考えるべき問題は、必ずしも数学の難問である必要はありません。複雑怪奇な推理小説の犯人捜しでもよいし、社会問題でもよいのです。少子高齢化の前に立ち行かなくなっている日本経済を打開するために新産業を起こす必要があるが、産業政策を進めると環境破壊も進んでしまう、というような二律背反的な問題、普通の高校生が見向きもしないような問題でも、図書館で本を借りてきてじっくり考えてみる、というような、一見、入試とは無関係に思われる努力が、入試会場で実を結ぶことがある、ということを、本問が教えてくれています。
受験生の皆さんが、将来、技術者、研究者として、社会の第一線に立つとき、ロボットの開発でも、磁気材料の開発でも、クリーン・エネルギーの開発でも、微細化技術の開発でも、最後の最後で、とても越えられそうもない二律背反的な難題が立ちはだかって頭を悩ませるような事態が必ず起こります。このとき、難題が解けそうもないから、ということで難題から逃避してしまえば、二流の技術者で終わってしまうでしょう。受験生のうちから、強い意志をもって困難にぶつかって行く気力を磨いておくように心がけましょう。



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  1. 2009/04/09(木) 09:37:22|
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東大理系数学'09年前期[3]検討

東大理系数学'09前期[3]検討

[3](解答はこちら) 昨年の確率の問題('08年前期[2])もそうですが、東大の確率の問題は、漸化式がからむ場合などを除いて易しいことが多い気がします。東大の出題者がどういう意図でそうしているのかはわかりませんが、東大前期の受験生は、最初に6題をざっと眺めて、確率から始めるのが良いように思います。易しいだけに、勘違いやケアレスや場合分け忘れをやってしまうと、命取りになってしまいます。最初に解答して最後の方で新鮮な気持ちで見直しをする、というのがミス対策になるでしょう。
本問
'09年前期[3]は、玉の入り方を「同じものを含む順列」として考えることができれば、解答できます。「同じものを含む順列」は、n個のものがあるとき、そのうちのp個,q個、r個が同じであるとき()の、n個のものの並べ方で、通りあります。本問では、玉が4色あって、5個、あるいは、10個、出てきた順に並べるときに、4種類の同じものが(当然1つの種類については複数個ということが起こります)含まれることになります。
を展開したときのの係数になります
(多項定理)。多項定理で文字数を2文字にしたものが二項定理です。を展開したときの ()の係数はです。また、「同じものを含む順列」で種類を2種類にしたものが「組み合わせ」です。異なるn個のものからr個を選ぶ組み合わせ(通り)、というのは、n個のものを、「選ぶ」か「選ばない」かの2種類に分けながら並べる、と、見れば、「同じものを含む順列」ということになります。
単に教科書に載っている公式を棒暗記するのではなく、その奥に潜んでいる意味まで理解した上で、仮に試験場で公式をド忘れしてしまっても、その意味から引き出せるようにしましょう。



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  1. 2009/04/08(水) 08:05:22|
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東大理系数学'09年前期[2]検討

東大理系数学'09前期[2]検討

[2](解答はこちら) 等比数列や極限などと融合されていて多少面倒な気はしますが、一筋に行列の計算をしていく問題で、こうした問題を落とさないことが、合格への必要条件です。
ここで使われている行列計算の技術は、積の計算、逆行列の計算、それに、行列の累乗を、
2乗、3乗と計算することにより予測して帰納法で証明しておく、という程度の基本的なことです。行列の積の計算はミスをし易いところなので、しっかりと反復練習しておく必要があります。
東大前期でも、毎年、こうした基本的な出題が
1題か2題あります。試験会場では、まず、6題をざっと見渡し、この基本問題から着手して調子に乗るのがよいと思います。
(1)の解答では、行列2つの縦ベクトルにかける計算をするとき、これを1つにまとめる、という技巧を使っています。

という2式があるとき、この2式を1つにまとめて、
と書くことができます。
となっていることに注意してください。
また、
(2)の解答ではを求めてしまってからを考えましたが、
として、なので、

より、からを示すこともできます。どうせ(3)の具体的な形を求める必要がありますが。


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  1. 2009/04/07(火) 08:09:04|
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東大理系数学'09年前期[1]検討

東大理系数学'09前期[1]検討

[1](解答はこちら) 雑誌「大学への数学」に掲載されている受験報告によると、この問題の(1)(2)は意外によくできているようです。パスカルの三角形を少し書いてみればよいのですが、「」には、東大受験生の多くが試験会場で気づけている、ということだと思います。

解答の最初のところに書いた京大理系
'97年前期[2]:は次のような問題でした。

nが相異なる素数pqの積、であるとき、個の数 ()の最大公約数は1であることを示せ。

解答 なので、 ()の最大公約数は、1pqです。
では、分子の
p個の整数の中に素数pの倍数は1個しかありません。また、分母には素数p1個出てきます。従って、分母・分子でpが約されてしまい、分子には素数pの倍数は残らないので、pの倍数ではありません。
また同様に、
qの倍数ではありません。
,・・・,の中に、
pの倍数でないもの、qの倍数でないものが含まれるので、個の数 ()の最大公約数は1です。

この問題を考えたことがある人であれば、即座に「」を思いつけると思いますが、それほどポピュラーな問題とも言えないので、この問題を仮に知らなくても「」に気づかないようでは東大合格は難しい、ということだろうと思います。
もっと言うと、「,・・・,」を見たときに、パスカルの三角形や、,二項定理などが、頭に浮かぶようになっていて欲しいのです。これらは決して高級な受験技巧ではありません。教科書にも書かれていることです。東大合格
(に限りませんが)のためには、まずは、教科書の基礎事項をしっかりとマスターしておくべきだ、ということが言えます。
」に着目できれば、
(1)は、の分母・分子に素数mが出てくるかどうか、ということだけです。
(2)の数学的帰納法は、解答にも書きましたが、問題文でことさらに「kに関する数学的帰納法」とことわっていることに注意できるか、ということに尽きます。出題者も心配になったのでわざわざ注意を喚起したのだろうと思います。「kに関する帰納法」ということになれば、のときを仮定してのときを示すことになるので、に二項定理を適用するのは自然な流れになります。東大受験生の多くも、こうして解答したのだろうと思います。
(3)は、上記でも紹介した雑誌「大学への数学」に掲載されている受験報告によると、逆に、意外と不出来です。(2)に二項定理を適用したら、jに数を、とかとかいろいろと入れてみる、ということ(微分したり積分したりしてから代入することだってあります)は、こうやれば必ず成功する、というものではありませんが、試験会場でもぜひ心がけてみて欲しいことです。を見た瞬間に、勝利を確信できるはずなのですが、(2)ができて(3)ができない、というのがやや残念な気がします。ちょっとしたイタズラ感覚なのですが、学校に便利な施設がいろいろとあるのに、いろいろと制約を付けて、せっかくの施設を宝の持ち腐れにしてしまっている学校が多くて、受験生が便利な式をいじってみようという気を起こさない、ということなのでしょうか?


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  1. 2009/04/06(月) 07:11:54|
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東大文系数学'09年前期[4]

東大文系数学'09[4]

2次以下の整式に対し
を考える。
(1) のときSaの関数として表せ。
(2) をみたしながらfが変化するとき、Sの最小値を求めよ。

解答 微積の計算問題ですが、微積の計算すら必要としないかも知れません。なお、定積分と面積を参照してください。

(1) ,よって、

 (微分を参照)
のとき、
Sは縦1,横2の長方形の面積で、
のとき、
の範囲に入るかどうかで場合分けをします。
(i) のとき、ですが、
において
Sは上底,下底,高さ2の台形の面積で、
(ii) のとき、

つまり、のとき、
のときと同様に、
Sは上底,下底,高さ2の台形の面積で、
(iii) のとき、つまり、 または のとき、
定積分を三角形の面積と考えることができて、
とすると、
のとき、


のとき、

以上より、
......[]

のとき、
 (等号成立は、,即ち、のとき)
のとき、
 (等号成立は、,即ち、のとき)
のときにであることを考慮して、Sの最小値は、2 ......[]


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  1. 2009/04/04(土) 12:31:20|
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東大文系数学'09年前期[3]

東大文系数学'09[3]

スイッチを1回押すごとに、赤、青、黄、白のいずれかの色の玉が1個、等確率で出てくる機械がある。2つの箱LRを用意する。次の3種類の操作を考える。
(A) 1回スイッチを押し、出てきた玉をLに入れる。
(B) 1回スイッチを押し、出てきた玉をRに入れる。
(C) 1回スイッチを押し、出てきた玉と同じ色の玉が、Lになければその玉をLに入れ、Lにあればその玉をRに入れる。
(1) LRは空であるとする。操作(A)5回おこない、さらに操作(B)5回おこなう。このときLにもRにも4色すべての玉が入っている確率を求めよ。
(2) LRは空であるとする。操作(C)5回おこなう。このときL4色すべての玉が入っている確率を求めよ。
(3) LRは空であるとする。操作(C)10回行う。このときLにもRにも4色すべての玉が入っている確率をとする。を求めよ。

解答 理系[3]と同じ問題です。東大理系'09年前期[3]を参照してください。


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  1. 2009/04/04(土) 12:30:29|
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東大文系数学'09年前期[2]

東大文系数学'09[2]

自然数に対し、個の二項係数
,・・・,
を考え、これらすべての最大公約数をとする。すなわちはこれらすべてを割り切る最大の自然数である。
(1) mが素数ならば、であることを示せ。
(2) すべての自然数kに対し、で割り切れることを、kに関する数学的帰納法によって示せ。

解答 理系[1](3)を省略した問題です。東大理系'09年前期[1]を参照してください。


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  1. 2009/04/04(土) 12:29:31|
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東大文系数学'09年[1]

東大文系数学'09[1]

座標平面において原点を中心とする半径2の円をとし、点を中心とする半径1の円をとする。また、点を中心とする半径t の円が、に内接し、かつに外接すると仮定する。ただし、bは正の定数とする。
(1) abt を用いて表せ。また、t がとり得る値の範囲を求めよ。
(2) t(1)で求めた範囲を動くとき、bの最大値を求めよ。

解答 (1)は、2円の位置関係に関する問題です。図形的意味を考えるようにしましょう。(2)2次関数の最大最小の問題です。

(1) 2円が接するとき、2円の中心は接点と一直線上にあります。
PQとすると、
に内接するので、
2円の中心間距離OQは半径の差に等しく、
 ・・・①
に外接するので、2円の中心間距離PQは半径の和に等しく、
 ・・・②
①-②より、
......[]
①より、
 ・・・③
より、 ......[]
また、
......[]
注.円の中心がx軸よりも上にある()とき、円の半径tは、Qに近づくといくらでも0に近づき、Qに近づくといくらでも1に近づくので、です。

(2) ③より、
において、のとき最大値2をとるので、bの最大値は ......[]


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  1. 2009/04/03(金) 10:49:26|
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一橋大数学'09年前期[5]

一橋大数学'09年前期[5]

XYZと書かれたカードがそれぞれ1枚ずつある。この中から1枚のカードが選ばれたとき、xy平面上の点Pを次の規則にしたがって移動する。
Xのカードが選ばれたとき、Px軸の正の方向に1だけ移動する。
Yのカードが選ばれたとき、Py軸の正の方向に1だけ移動する。
Zのカードが選ばれたとき、Pは移動せずそのままの位置にとどまる。
(1) nを正の整数とする。最初、点Pを原点の位置におく。XのカードとYのカードから無作為に1枚を選び、Pを、上の規則にしたがって移動するという試行をn回繰り返す。
(i) n回の試行の後にPが到達可能な点の個数を求めよ。
(ii) Pが到達する確率が最大の点をすべて求めよ。
(2) nを正の3の倍数とする。最初、点Pを原点の位置におく。Xのカード、Yのカード、Zのカードの3枚のカードから無作為に1枚を選び、Pを、上の規則にしたがって移動するという試行をn回繰り返す。
(i) n回の試行の後にPが到達可能な点の個数を求めよ。
(ii) Pが到達する確率が最大の点をすべて求めよ。

解答 (2)(ii)2次元的になっているところで確率の最大を考えるので、ていねいに調べれば解答できますが手間がかかります。こういう問題では、(1)(2)(i)を確実に抑えるように心がけましょう。

(1)(i) n回試行を行ったとき、Xのカードをm回引いたとすると、Yのカードは回引くことになります。このとき、Pの到達する点はです。
mは、通りの整数をとりうるので、Pが到達可能な点の個数は ......[]
(ii) Pに到達する確率は、n回の試行中、mXを引き、Yを引く確率で、反復試行の公式より、
mの範囲で動かすときのの最大を考えるために、の比をとってみます。
とすると、
よって、においては、
においては、
においては、
が整数になるかどうかで場合分けします。
nが偶数のとき、は整数ではありません。よって、
となり、が最大で、Pが到達する確率が最大の点は、
nが奇数のとき、は整数です。よって、
となり、が最大で、Pが到達する確率が最大の点は、
以上より、Pが到達する確率が最大の点は、
nが偶数のときnが奇数のとき ......[]

(2)(i) n回試行を行ったとき、Xのカードをm回引き、Yのカードを回引いたとすると、Zのカードは回引くことになります。このとき、Pの到達する点はです。
より、
これをみたすは、のとき
1通り、のとき2通り、・・・、のときn通り、のとき通りあります。Pが到達可能な点の個数は、
......[]
(ii) Pに到達する確率は、n回の試行中、mXYZを引く確率で、
ここで、mが勝手に動くのでは考えにくいので、まず、

として
kを固定して考えることにします(直線上の格子点について確率を比較します)。こうすると(1)の結果を利用することができます。
とおくと、
(1)と同様にして、
kが偶数のとき、
(とおく)
が最大です。
kが奇数のとき、
(とおく)
が最大です。
今度は、k0からnまで動かしたときの、の最大を考えます。
kが偶数()のとき、
とすると、


 ・・・①
を解くと
複号はプラスのときにとなり、マイナスのときにとなります。
より、

 ・・・②
①をみたすkの範囲は、
ですが、②より、においてはにおいてはとなります。よって、
となり、が最大になります。
kが奇数()のとき、
とすると、


においては、
従って、においては
においては
においては
よって、
となり、が最大になります。
kが偶数の場合の最大値と奇数の場合の最大値を比較すると、

以上より、Pが到達する確率が最大となるのは、のときで、
確率を最大とする点は、
......[]


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  1. 2009/04/02(木) 15:33:09|
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一橋大数学'09年前期[4]

一橋大数学'09年前期[4]

一辺の長さが2の正三角形ABCを平面上におく。△ABC1つの辺に関して折り返すという操作を繰り返し行う。辺BCに関する折り返しを,辺CAに関する折り返しを,辺ABに関する折り返しをとする。△ABCは、最初3ABCがそれぞれ平面上の3Oの上に置かれているとする。
(1) の順に折り返し操作を施したときの頂点Aの移り先をPとする。また、の順に折り返し操作を施したときの頂点Aの移り先をQとする。とするとき、の値を求めよ。
(2) 整数kに対して、により定められる点Rは、の折り返し操作を組み合わせることにより、点Aの移り先になることを示せ。

解答 一橋大としては珍しいタイプの出題なので、一橋大受験生は面食らったかも知れませんが、理系の問題としてはしばしば見かけるパズル問題です。

(1) は右図のような操作です。では、操作前後のAの位置はBCに関して対称です。
の順に折り返し操作を施すと、AOから右図のPに移ります。の順に折り返し操作を施すと、Aは右図のQに移ります。
とおくと、より、
 (内積を参照)
より、

より、

です。

なので、
......[]

(2) (1)に出てくる折り返し操作で、という順に操作を行うとAは、
となる点に移ります。この操作をk回繰り返せば、Aは、
となる点に移ります。同様に、という順に操作を行うとAは、
となる点に移ります。この操作を回繰り返せば、Aは、
となる点に移ります。
より、という順の操作をk回行い、続けて、という順の操作を回行うことにより、Aは、点Rに移ります。従って、整数kに対して、により定められる点Rは、の折り返し操作を組み合わせることにより、点Aの移り先になります。


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