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奈良女大物理'08年[3]

奈良女大物理'08年[3] 奈良女大物理'08[3]

1のように、断面積Sのシリンダーが圧力の大気の中に置かれている。シリンダーの中には質量の無視できるピストンが取り付けられ、シリンダー内をなめらかに動くことができる。ピストンには質量の無視できるバネ(バネ定数k)がつながれており、バネのもう一方の端は天井に固定されている。シリンダーには体積の無視できるくさびがついており、ピストンが底面からの高さよりも下がらないようになっている。ピストンがこのくさびの位置にあるとき、バネの長さは自然長である。このピストンとシリンダーの間には1モルの単原子分子理想気体が入っており、この気体を加熱するために、シリンダーには体積の無視できるヒーターが取り付けられている。気体定数をRとして以下の問いに答えよ。ただし、ピストンとシリンダーは断熱材でできている。
1 シリンダー内の気体の温度がのとき、ピストンはシリンダーの底面から高さの位置にあった。大気の圧力とシリンダー内の気体の温度との間に成り立つ関係式を求めよ。
2 次に、ヒーターによってシリンダー内の気体をゆっくりと加熱したところ、ピストンはシリンダーの底面から高さの位置のままで、くさびに力をおよぼさない状態になった。このときのシリンダー内の気体の温度を求めよ。また、ヒーターによって気体に加えられた熱量RSの中から必要なものを用いて表せ。
3 さらに、問2の状態からゆっくりと気体を加熱したところ、図2のようにピストンはくさびからの高さdの位置まで上昇した。
(1) 気体の圧力をとして、ピストンのつり合いの式を書け。
(2) この過程で気体がした仕事Sdkの中から必要なものを用いて表せ。
(3) この過程で気体に加えられた熱量Sdkの中から必要なものを用いて表せ。

解答 バネつきピストンでは、バネが伸び縮みするときの気体の変化は、定圧変化でも、定積変化でも、等温変化でも、断熱変化でもありません。

1 シリンダー内の気体の圧力として、
状態方程式 ・・・①
くさびがピストンに及ぼす垂直抗力Nとして、ピストンに働く力のつり合いより、
 ・・・②
ピストンとくさびが接触している条件は、
①より、
......[]

2 ②において、とすると、
状態方程式
......[]
定積モル比熱の式より、
......[]

3(1) ピストンに働く力のつり合い
......[] ・・・③
(2) 気体は、大気圧によるに対する仕事,バネをdだけ押し縮める仕事をします。
......[]
(3) 状態方程式 ・・・④
③より、

内部エネルギーの変化は、

......[]

追記.バネが縮んでいる間の気体の体積Vは、


③に代入すると、

これより、バネつきピストンの場合のp-V図は右図のような直線になります。
のとき、
のとき、
(2)気体のした仕事は、p-V図における台形(右図黄色着色部分)の面積として、
と求めらることもできます。


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  1. 2008/09/30(火) 11:23:51|
  2. '08年入試(物理)
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早大教育数学'08年[4]

早大教育数学'08[4]

座標平面上で次のような変換fを考える。
f:原点を中心として正の向きに角q だけ回転し、y軸について対称移動をし、y軸の正方向に1だけ平行移動する。
に変換fn回繰り返し行って得られる点をと表す。次の問いに答えよ。
(1) を用いて表せ。
(2) ならば、点の列,・・・,,・・・ は、ある直線上に等しい間隔で並ぶことを示せ。
(3) とする。すべての点()1つの直線上に並ぶようなq の値を求めよ。ただし、とする。

解答 ベクトルを、21列の行列としてと書くことにします。
この問題は、論理的にややこしいですが、実際の作業は計算ばかりです。短気を起こさずに忍耐強く取り組んでください。
(1)は、この問題では、たまたまになるので話が簡単にすみますが、ふつうは2項間漸化式のようにやっていくことになるでしょう。
なお、
1次変換を参照してください。

(1) まず、点に変換fを施すとどうなるか、ということを調べます。
を原点を中心として正の向きに角q だけ回転すると、回転を表す行列として、
 (1次変換を参照)
に来ます。これをy軸について対称移動すると、x座標の符号が変わり、対称移動を表す行列をとして、
に来ます。さらに、y軸正方向に1だけ平行移動すると、y座標に1を加えて、
に来ます。
に対して変換fを行ってに来るとすると、
 ・・・①
ここで、と置き換えて、2項間漸化式のようにできないか、というアイデアも浮かびますが、となったときに、となり、が存在しないので、うまく行きません(逆行列が存在するような問題なら、行列の累乗を求めることにより、2項間漸化式のように解くことができます)
ここでは、①を繰り返し用います。

・・・・・・
 ・・・②
ところで、
より、
(a) mが正の奇数のとき、
(b) mが正の偶数のとき、
そこで、nが奇数か偶数かで場合分けして、
(i) nが奇数のとき、の中に、奇数、偶数ともに、個ずつあるので、②より、
......[]
(ii) nが偶数のとき、の中に、奇数が個、偶数が個あるので、②より、

......[]

(2) (1)(ii)の結果でとして、
より、
よって、(1)(ii)の結果でとして、
 ・・・③
 ・・・④
③×-④×として、nを消去すると、
これは、点が、直線:
 ・・・⑤
の上にあることを意味します。また、
より、点の列,・・・,,・・・ は、直線⑤上に、等間隔:
 (半角の公式を参照)
で並びます。

(3) (2)において、 または ,つまり、においてはのとき、 ()がどうなるかを調べます。(1)(ii)を用いて、
のとき、 となり、は、直線上に並びます(このときも、⑤は、 となるので、(2)が成り立っています)
のとき、で、はすべてとなります。⑤は直線を表さなくなります。

だとすると、⑤は、
 ・・・⑥
すべての点 ()1つの直線上に並ぶので、少なくとも、は、⑥上にあります。(1)(i)の結果を用いて、
これを、⑥のxyに代入すると、
整理して、

においては、より、
が条件をみたすかどうか、確認します。
(i) のとき、⑥は、 ・・・⑦
nが偶数のときは、(2)より、が⑦上に位置することはわかっています。
nが奇数のとき、(1)(i)より、
これを⑦のxyに代入すると成り立つので、は⑦上の点です。
従って、すべての点 ()1つの直線上に並びます。
(ii) のとき、⑥が直線を表さなくなります(実はは、点列が⑥上に並ぶ「必要条件」ではない)が、
nが偶数のとき、上記より、はすべてです。
nが奇数のとき、(1)(i)より、
となり、すべての点 ()が、直線上に並ぶので、条件に適します。
よって、 ......[]
注.本当は、“ かつ ”の場合、つまり、の場合は、別に検討するべきですが、あたかも必要条件であるかのように出てきてしまうので、条件に適することを確認しておけばOKです。試験場でまとめきれるか、ということはありますが、論理的にきちんと整合した解答が知りたけば、旺文社入試問題正解を見て頂くとよいと思います。


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  1. 2008/09/29(月) 13:26:14|
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一橋大数学'08年前期[4]

一橋大数学'08年前期[4]

正四面体OABC1辺の長さを1とする。辺OA21に内分する点をP,辺OB12に内分する点をQとし、をみたすtに対して、辺OCtに内分する点をRとする。
(1) PQの長さを求めよ。
(2) の面積が最小となるときのtの値を求めよ。

解答 (1)はベクトルでも余弦定理でもOKですが、(2)三角形の面積ではベクトルで行くべきでしょう。

 (内積を参照)


(1)

......[]

(2)


の面積Sは、
において、S最小は、 ......[] のとき。


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  1. 2008/09/28(日) 09:00:16|
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山形大工数学'08年[4]

山形大工数学'08[4]

数列
 ()
で定義されるとき、次の問いに答えよ。
(1) を求めよ。
(2) 部分積分法を用いて、 を示せ。
(3) とおくとき、を示せ。
(4) を示し、を求めよ。

解答 なので、であり、この問題のについて言えることがについても言えます。
(4)は、少し悩むかも知れません。ここでは、悩むところからやってみます。
なお、
定積分の漸化式を参照してください。

(1) ......[] (不定積分の公式を参照)
......[] (半角の公式を参照)

(2)  (ここで、部分積分を行う)
 (です)






 ・・・①

(3) ①を利用するために、の添字を1つずらして、としてみます。
①を代入して、

よって、
 ( (1))

(4) (3)より、
 ・・・②
において、 (等号はのときだけ)なので、です。ということは、
 ・・・()
です。そこで、()を示すことにします。
()の左側の不等号は、②の両辺にをかけて、
として、であれば
として導けそうです。
()の右側の不等号は、であれば、②の左辺にをかけたものとを比較することにより、
として、
から導けそうです。
ということは、が言えれば()が言えることになります。
なので、において、を比べることになります。答案は以下のようになるでしょう。

において、 (等号はのときだけ)より、
よって、
また、において、 (等号はのときだけ)より、
(3)より、
 ・・・②
②の両辺に、をかけて、

より、
 ・・・③
②ととから、

なので、に対して、
 ・・・④
③,④より、
より、
ここで、とすると、左辺は、
よって、はさみうちの原理より、
......[]


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  1. 2008/09/27(土) 10:57:46|
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上智大理工物理'08年[4]

上智大理工物理'08年[4] 上智大理工物理'08[4]

図のように、x軸上の点 ()に電荷に電荷の点電荷が固定されている。x軸上の別の点に質量m,電荷q ()の粒子Pを置くことを考える。粒子はx軸上をなめらかに動くことができる。クーロンの法則の比例係数を,無限遠での電位を0とする。
1 ()のとき、の領域での電位は、による電位の和で、と表される。に粒子Pをそっと置くと、Px軸正の方向に動きだし、無限遠でのPの速さは、となる。
2.同じく、 ()の場合を考える。の領域での電位は、と表される。に粒子をそっと置くと、Pの間を往復する運動を始めた。このとき、原点でのPの速さは、となる。
また、のところに粒子Pをそっと置くと、Pは原点を中心に単振動を行い、その周期はとなった。ただし、のとき、次の近似式が成立することを利用せよ。
3.次に、 ()として、の領域で考える。すると、この領域での電位は、と表される。粒子Pにそっと置くと、Px軸正の方向に動きだし、途中において速さが最大となり、最終的に無限遠での速さになる。また、に置いた場合には、粒子Pは無限遠まで遠ざかることはできない。
[ 1 ][ 4 ][ 8 ]の選択肢 a)  b)  c)  d)  e)  f)  g)  h)  i)  j)  k)  l)
[ 2 ][ 5 ][ 6 ][ 10 ]の選択肢 a) 0 b)  c)  d)  e)  f)  g)  h)  i)  j)  k)  l)
[ 3 ][ 7 ]の選択肢 a)  b)  c)  d)  e)  f)  g)  h)
[ 9 ][ 11 ]の選択肢 a) 1 b)  c) 2 d) 3 e)  f) 4 g)  h)  i)  j)

解答 [6][7]の近似の指示がやや不親切で戸惑うかも知れません。必ずしも問題文のヒントを意識する必要はないのですが......

[1] 電荷による電位
電荷による電位
 (g) ......[]

[2][3] における位置エネルギー
 (電位・電圧を参照)
無限遠でのP速さとして、エネルギー保存より、
 [2] (i) [3] (a) ......[]

[4] による電位
による電位
 (f) ......[]

[5] での位置エネルギー
での位置エネルギー
でのP速さとして、エネルギー保存より、

 (g) ......[]

[6][7] P位置xにいるとき、から受けるは、x軸負方向で、
Pから受けるは、x軸正方向で、
Pが受けるは、
P加速度aとして、P運動方程式

これは、角振動数単振動を表しています。周期Tは、
 [6] (j) [7] (g) ......[]

[8] による電位
による電位
 (j) ......[]

[9] P位置xにあるときの速さとすると、このときと、P位置にあるときとのエネルギー保存より、


 ・・・①
これをとおくと、
 (商の微分法を参照)
とすると、
より、
ではでは
よって、において最大で(関数の増減を参照)最大となります。
において、速さ最大。 (i) ......[]

[10] ①でとすると、
無限遠での速さは、 (f) ......[]

[11] 位置xPを置いたときに無限遠まで遠ざかることはない、ということは、位置xにおける位置エネルギーということです。
[8]の結果より、
 (d) ......[]


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  1. 2008/09/26(金) 11:07:36|
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阪大理系数学'08年前期[3]

阪大理系数学'08年前期[3]

N2以上の自然数とする。
(1) 関数の範囲で考える。このとき、曲線は上に凸であり、関数は極大値を1つだけとる。このことを示せ。
(2) 自然数の列
 ()
で定める。のうちで最大の値をMとし、となるnの個数をkとする。このときであることを示せ。
(3) (2)となるのは、N2のときだけであることを示せ。

解答 (1)(2)の流れから(3)で、頭が切り換えられるか、というところが勝負でしょう。

(1)  (微分の公式積の微分法を参照)
 ()
これより、において、曲線は上に凸です(関数の凹凸を参照)
また、導関数は単調減少です(関数の増減を参照)
 ( )
従って、xの方程式は、の範囲にただ1つの解を持ちます。この解をa とします。より増減表は以下の通り。
x1N
0
0極大0

増減表より、関数の範囲に極大値を1つだけとります。

(2) mをみたす整数として、
です。関数は単調増加な関数なので、のうちでMが最大値のとき、,・・・,のうちでが最大値になります。
(1)aが整数であれば、であり、
,または、となる整数mについて、
よって、です。
(1)aが整数でなければ、(1)の増減表より、は、において単調増加、において単調減少なので、をみたす整数mについて、
となるか、
となるか、
(つまり、)
となるか、このいずれかが起こります。いずれにしても、
をみたす整数が存在するとき、
をみたす整数が存在するとき、
以上より、です。

(3) のとき、より、です。
のとき、(1)(2)の流れで、関数の挙動を調べても、kの値に関する情報は得られません。そこで、整数の問題として考え、背理法を使うことにします。
のとき、をみたす整数mについて、,つまり、
 ・・・①
が成り立つと仮定します。この両辺は、ともに整数の整数乗であって整数です。
また、mは互いに素(最大公約数が1)であるのに、①は、m2以上の整数の倍数であることを意味していて、不合理です。
よって、とした仮定は誤りです。即ち、(2)となるのは、N2のときだけです。

注.もし、mが互いに素でなく、2以上の整数をpとして、pを公約数を持つのであれば、をみたす整数bcが存在します。

となり、12以上整数pを約数にもつことになって不合理です。


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  1. 2008/09/25(木) 12:12:48|
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一橋大数学'08年前期[3]

一橋大数学'08年前期[3]

aを正の実数とする。点が、不等式の定める領域を動くとき、常にとなる。aの値の範囲を定めよ。

解答 まず、
かつ ” ・・・①
の定める領域を調べます。
境界線は、
 ・・・② と  ・・・③
です。
②,③を連立すると、


よって、①をみたす領域は、右図黄緑色着色部分(境界線含む)のように、において、放物線から上でかつ直線から下の領域です。

かつ ” ・・・④
をみたす領域は、右図黄色着色部分(境界線含む)のように、放物線 ・・・⑤ から上でかつ放物線 ・・・⑥ から下の領域です。
「点が、不等式の定める領域を動くとき、常にとなる」 ・・・()
というのは、①で定まる領域が、④で定まる領域の中にスッポリと入ってしまう、ということです。
図を見ると、このためには、①の境界線の
の部分が領域④に入ってしまえばよいことがわかります。
さらに、①の境界線の
の部分が④に入ってしまうためには、①の左端の点,右端の点が⑥から下にあり、②のの部分が⑤から上に来ればよいことになります。つまり、
()
(i) が⑥から下:
かつ
(ii) が⑥から下:
かつ
(iii) において、

(i)より、
 ・・・⑦
(ii)より、
 ・・・⑧
(iii)より、において、
整理して平方完成すると(2次関数を参照)
このためには、⑧よりなので、
 ・・・⑨

⑦かつ⑧かつ⑨より、
......[]


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  1. 2008/09/24(水) 19:28:49|
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神戸大理系数学'08年後期[5]

神戸大理系数学'08年後期[5]

nを自然数とする。つぼの中に、1の数字を書いた玉が1個、2の数字を書いた玉が1個、3の数字を書いた玉が1個、・・・、nの数字を書いた玉が1個、合計n個の玉が入っている。つぼから無作為に玉を1個取り出し、書かれた数字を見て、元に戻す試行をn回おこなう。このとき、次の問いに答えよ。
(1) 試行をn回行ったとき、kの数字が書かれた玉をちょうどk回取り出す確率をとする。kの式で表せ。ただし、とする。
(2) (1)で求めた,・・・,について、
とおく。このについて、極限の値を求めよ。

解答 ですが、なので、注意してください。

(1) n回中kkの数字が書かれた玉を取り出し(確率)、残りの回はk以外の数字が書かれた玉を取り出し(確率)ます。この確率は、反復試行の確率の公式より、
......[]

(2)
 (Σでkが動く範囲に注意)
 (二項定理を参照)
 (極限の公式を参照)
これより、
......[]


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  1. 2008/09/23(火) 08:01:40|
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岐阜大物理'08年[1]

岐阜大物理'08年[1] 岐阜大物理'08[1]

次の文を読み、以下の問いに答えよ。
図のように、水平な床に質量
M[kg]の三角柱を横に置く。水平面とq の角をなす三角柱の斜面上を、質量m[kg]の小さな物体(小物体)がすべり落ちる運動について考える。ここで、すべて摩擦を無視できるものとする。また、重力加速度の大きさをgとする。
水平な床に対して動かない
x-y座標系を図のようにとり、原点をPとする。最初、斜面はx-y座標系のx軸に接していた。その後、小物体を点Pにおいて三角柱の斜面上に静かに放したところ、小物体が三角柱の斜面を垂直に押す力(この力をN[N]とする)により、三角柱は水平方向に加速度Aで動き始めた。三角柱の運動方程式は、
MA ア 
となる。次に小物体の運動方程式を、x-y座標系において考える。小物体のx方向についての運動方程式は、
となり、y方向においては、
 イ 
となる。ここで、小物体の加速度のxおよびy成分を、それぞれおよびとした。小物体が常に三角柱に接していることは、小物体のy方向の加速度が三角柱のそれと等しいことを意味している。すなわち、
A× ウ 
1 文中の ア  ウ にあてはまる適当な記号または数式を答えよ。
2 NおよびAを求めよ。
Pから床に落とした垂線の足をHとする。小物体が斜面上をすべり落ち床に到達した。到達地点をQとし、線分QHの長さを求めることにする。そのために、まず加速度およびを水平方向と鉛直方向の成分に分解する。図に示すように水平方向および鉛直方向に、それぞれu軸およびv軸をとった。加速度の水平成分と鉛直成分を、それぞれおよびとすれば、
× エ × オ 
× カ × キ 
と表される。
3 文中の エ  キ にあてはまる適当な数式を答えよ。
4 を、Mmgおよびq を用いて表せ。
5 小物体は、が時間に依存しない等加速度運動を行う。このことを利用し、線分PHh[m]として線分QHを求めよ。

解答 小物体が斜面上を滑り落ちるという設定はよく見かけますが、斜面が動いてしまうとどうなるか、という問題です。問題文の誘導は必ずしも解きやすい流れではないので、別解にも注目してください。


1() 三角柱が受けるは、小物体から受ける垂直抗力Nで、この水平成分は
三角柱の運動方程式
 ・・・①
......[]
() 系の外部から見て、小物体に働くは三角柱から受ける垂直抗力N (y軸負方向)重力 (鉛直下向き)
小物体のx方向の運動方程式
 ・・・②
小物体のy方向の運動方程式
 ・・・③
N ......[]
() 小物体が常に三角柱に接しているので、小物体の加速度y成分は三角柱の加速度y成分に等しく、右図より、
 ・・・④
......[]

2 ①より、 ・・・⑤
これと④を③に代入し、


......[]
⑤より、[N] ......[]

3 右図より、 ・・・⑥
 ・・・⑦
() ......[]
() ......[]
() ......[]
() ......[]

4 ②,④より、
⑥,⑦に代入し、
......[]
......[]

5 小物体がPQに要する時間tとすると、
[m] ......[]

別解 問1,問2については、小物体の運動を三角柱上から見て慣性力 (水平方向左向き)を考えることもできます。論述式の問題では、なかなか④が思いつけないので、慣性力を考える方が安全だと思います。
右図より、斜面上で見て、斜面に垂直な方向の力のつり合い
 ・・・⑧
系の外部から見て、三角柱の運動方程式
 ・・・①
①より、
⑧に代入すると、
[N]

3、問4、問5については、QHを求めるだけなのであれば、この問題の誘導に沿って考えるよりも、重心を考える方が簡単です。
水平方向には系の外部から外力が働いていないので、小物体+三角柱の重心は等速度運動するのですが、最初静止しているので、重心はずっと静止しているままになります。
最初の重心の位置を0として、小物体がQに到達するとき、小物体は左にQHだけ動き、三角柱は右にだけ動きます。このときの重心の位置について、
[m]


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  1. 2008/09/22(月) 16:19:16|
  2. '08年入試(物理)
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山口大医数学'08年[4]

山口大医学部数学'08[4]

とする。2次の正方行列 ()

を満たす。ただし、Oは零行列とする。このとき、次の問いに答えよ。
(1) とするとき、を求めよ。また、 ()を求めよ。
(2) ()BCを用いて表せ。
(3) ()を求めよ。


解答 現問題文は、「求めなさい」「表しなさい」という表現(個人的には抵抗感が強いです)なのですが、ピンと来ないので、入試問題らしい「数学風」の言い方に改めました。
さて、この問題は、
(1)行列の対角化によって行列の累乗を求めるよくある問題ですが、(2)(3)は、行列の3項間漸化式の問題です。行列では、と言えないので、数値の場合の3項間漸化式と同じようには行きません。行列の漸化式が来年度の入試で流行する可能性も視野に入れて、行列では数値とどう違うのか、考えてみたいと思います。

(1)  (逆行列を参照)
......[]
両辺をn乗すると、


より、
左からP,右からをかけると、
......[]

(2) 問題文中の漸化式は、数列が、3項間漸化式:
を満たすのであれば、

2通りに等比数列の形を作って一般項を求めます。
しかし、行列の列を扱うこの問題では、となるので、等比数列の形を2通り作ることができません。
ですが、1通りであれば、等比数列の形を作ることができます。


 ・・・①
注.上記のようになので、は成り立ちません。

①を繰り返して使うことにより、
 ・・・②
2次の単位行列をEとして、
よって、②より、
 ・・・③

③と類似の2項間漸化式 であれば、で割って、
 ・・・④
 ・・・⑤
④-⑤として、
これで等比数列の形を作ることができますが、③では、行列に割り算がないので、数列と同じようには行きません。
そこで、階差数列の和を求める方法を応用して、以外の項が消去されてしまうようにします。

 (③でとした式の左からCをかけた)
 (③でとした式の左からをかけた)
・・・・・・
 (ここで、なので、に注意)
辺々加え合わせると、,・・・,が消えて、
 ・・・⑥
......[]

(3) ⑥の右辺に出てくる項は、(1)の結果を使って、
より、
 (等比数列の和の公式を使用)
これより、⑥から、
......[]


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  1. 2008/09/21(日) 08:40:22|
  2. '08年入試(数学)
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一橋大数学'08年前期[2]

一橋大数学'08年前期[2]

3次方程式は異なる3つの解pqrをもつ。さらに、も同じ方程式の異なる3つの解である。abcpqrの組をすべて求めよ。

解答 いろいろなことが考えられます。例えば、3次方程式のxに、を代入してみると、
この2式で、共通解を考えたり、除算してみたり、ということも考えられますが、文字数が多くて始末に負えなくなります。
次に、
解と係数の関係から、


とすることも考えられますが、次数が高くなってやはり手に負えません。
文字数をふやさずに、かつ、次数が高くならないような、解法を探すことになります。

同じ
3次方程式の3つの異なる解が、2つの別の形で与えられている、ということはどういうことかと言うと、
だとすると、もそれぞれ、abg のどれかだということです。
これならば、
3つの異なるものの順列の通りの場合分けをすれば、文字数をふやさずに、かつ、次数を高くせずに調べることができそうです。
その際に、一つ考えたいのが、問題文の
qrを入れ替えて読んでも、問題の意味は変わらない、ということです。
qrの対称性より、が求める組であれば、も求める組になる」と書いて大丈夫だと思いますが、心配なら、場合分けするときに、の場合を調べておけば、の場合については、「先に調べた場合のqrと入れ替えることにより、同様の結果となる」と書いておけば良いでしょう。

(1) のとき、
(i) のとき、
となるので不適。
(ii) のとき、

となるので不適。
結局、(1)はすべての場合に不適です。

(2)  ・・・① のとき、
(i) のとき、
また、

より、
このとき、3次方程式の解と係数の関係より、


(ii) のとき、
①に代入して、


のとき、となるため不適。
のとき、




(3) のとき、(2)の場合でqrを入れ替えることにより、
(i)
abc(2)(i)の場合の値と同じ。
(ii)
abc(2)(ii)の場合の値と同じ。

以上より、

......[]


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  1. 2008/09/20(土) 09:18:35|
  2. 一橋大数学
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横浜市大物理'08年[3]

横浜市大物理'08年[3] 横浜市大物理'08[3]

光の屈折と反射に関する以下の問いに答えよ。ただし、光は絶対屈折率の小さな媒質から大きな媒質への境界面では固定端による反射をし、絶対屈折率の大きな媒質から小さな媒質への境界面では自由端による反射をするものとする。なお、必要であれば、を用いること。また、解答は有効数字3桁まで示すこと。
(1) 1に示すように、真空中(絶対屈折率1.00)に屈折率,厚さの媒質Ⅰがある。媒質上部の真空領域をA,下部の真空領域をBとし、領域Aと媒質Ⅰの境界面をa,媒質Ⅰと領域Bの境界面をbとする。真空中での波長がの平面波の光を角度で入射させたところ、媒質Ⅰでの屈折角となった。
(a) 屈折率を求めよ。
(b) 境界面aで反射して領域Aに戻る光と、境界面bで反射して領域Aに戻る光の光路差がとなることを示せ。
(c) 領域A内の反射光が強めあうためのの最小値を求めよ。
(2) 次に、図2のように、境界面bに、屈折率,厚さの媒質Ⅱを付け、媒質Ⅱと下部真空領域Bの境界面をcとする。(1)と同じ角度で光を入射させたとき、媒質Ⅰから媒質Ⅱへ入射された光の屈折角となった。光の波長は(1)の設問と同じくである。
(a) 媒質Ⅱの厚さであるとき、境界面bで反射して領域Aに戻る光と、境界面cで反射して領域Aに戻る光の光路差を求めよ。
(b) 媒質Ⅰの厚さが設問(1)(c)で求めた値であるとき、境界面abcそれぞれから反射して領域Aに戻る光がすべて強めあうためのの最小値を求めよ。

解答 (2)では2層の薄膜の干渉になっていますが、1層ごとに考えるだけです。有効数字3桁で答えよ、という指定があるので、有効数字4桁で計算して、4桁めを四捨五入することにします。なお、薄膜の干渉を参照してください。

(1)(a) 屈折の法則より、
......[]
受験生の答案を見ていると、屈折の法則を使うときに、1の分母・分子が逆になってしまうことが多いのですが、問題文の図1を見なくても(角の大小関係が逆に書かれていることがあるので注意してください)、真空中の方が光は速く進むので、入射角>屈折角となるように屈折します。となるので、物質の屈折率は1より大ですから、左辺と右辺で分母と分子のどちらが大きいか、ちょっと確認してもらえれば、間違うはずがないのです。
(b) 右図のように点をとります。反射を考えるので、反射面bに関して、TPと対称になるようにTUの経路を考え、光がQTPと進むのを、QUと進むように考えます。媒質Ⅰの中に入った光線の経路の長さは、

です。境界面aで反射する光線がRPと進む間に、媒質Ⅰ中を進む光線はQSと進むので、SUだけ余計に進むことになります。光路差経路差SUに媒質の屈折率をかけて、
となります。

(c) 境界面aでの反射は、屈折率の小さな媒質から大きな媒質への境界面における反射なので、固定端の反射となり、光の位相半波長分ずれます。
境界面bでの反射は、屈折率が大きな媒質から小さな媒質への境界面における反射なので、自由端の反射となり、光の位相はずれません。
両光線の間では、領域Aに戻ったときに、半波長位相がずれてしまうので、両光線が強め合う条件は、
 ()

最小のは、のときで、このとき、より、
......[]

(2)(a) 境界面bへの入射角はです。境界面bにおける屈折の法則は、

(1)(b)と同様に考えて、光路差は、より、

......[]

(b) 境界面bでの反射はなので自由端の反射であって、(1)(c)で考えた境界面aでの反射光と境界面bでの反射光の状況に変化はありません。境界面cでの反射は自由端の反射で、境界面bでの反射光と強め合う条件は、
 ()

最小のは、のときで、
......[]


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  1. 2008/09/19(金) 19:53:50|
  2. '08年入試(物理)
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富山大医数学'08年[2]

富山大医学部数学'08[2]

水平な平面aを考える。a上の点を中心とし半径1である球Sの、aより上にある部分をHとする。平行光線がaHに斜め上からあたっていて、a上にHの影ができているとする。その平行光線とaとのなす角がq ()であるとき、次の問いに答えよ。なお、半径1の球の表面積がであることは用いてよい。
(1) Hの、光線があたっている部分の面積を求めよ。
(2) a上にできる影の面積を求めよ。ただし、aSとが交わってできる円の内部は影とは呼ばないこととする。
(3) を最小にするようなq とするとき、の値を求めよ。

解答 答は簡単ですが、(1)からして難問だと私は思います。最初は平面上に置かれた半球に光を当てたときにどういう影ができるのか、いろいろな図を描くところから始めるのだろうと思います。
雰囲気をつかむのには鳥瞰図が良いのですが、鳥瞰図を見ていても答は出てこないので、ま横から見た図(右図1)と、ま上から見た図(右図2)を描きます。
半球の中心
Oの真上を通過する平行光線が半球面と接するとき、接点をP,平面aとの交点をAとします。
また、半球上で中心
Oの真上からずれたところを通過する平行光線が半球面と接する接点をQ,平面aとの交点をBとします。
また、平面
a上で直線OAと垂直な直線に、Bから下ろした垂線の足をR2本の平行光線の通過経路の平面aへの正射影としてできる2直線の距離(右図2OR)x (QPに一致するときを含めて、)とします。

(1) 半球Hの光線が当たっている部分は、右図で黄色で着色された部分です。円の一部分の面積ではなく、球面の一部分の面積なので、ちょっと考え込みます。
まず、Hのうち、Oを通りOAに垂直な平面Kから左側の部分には光線が当たっています。この部分の表面積は、球面全体ので、です。
問題は、右図1で平面Kと直線OPの間に挟まれているように見える部分の面積です。
平面Kに垂直で点Qを通る平面(直線QBを含み平面aに垂直な平面)Hを切ると、半径の円周のに当たる円弧DCを、Qq に分けています。この比はxに依存しません。Hと接するすべての平行光線について、この比になります。
ということは、Hのうち平面Kから右側の部分で、光線が当たる部分は、球面全体のの部分のうち、q に分けたうちのq の部分で、その表面積は、
......[]

(2) 右図2において、影はOAに関して対称なので、影の面積は、OAから上側のみ考えて2倍することにします。
右図1において、より、
影の部分の長さは、
影の面積は、の範囲で積分して2倍することにより、
定積分は、,つまり、円:の部分とx軸に挟まれている部分(右図黄緑色着色部分)の面積で、円の面積のなので、
......[]

(3) として、
 (商の微分法を参照)

とすると、

 ・・・①
なので、 であることに注意してください。
①をみたすq として、
0
0

増減表より(関数の増減を参照) ......[]

別解 (2)については、球Sに接する平行光線を集めると、中心Oを通り平行光線に垂直な平面で球を切ったときにできる円周(半径1)で、この球に接する円筒面ができます。この円筒面を平面aで切ると楕円ができるので、楕円の長軸と短軸を求めれば影の面積を求めることができます。
楕円の半短軸は円の半径
1です。半長軸は、上の右図1です。
影の面積は、楕円の面積
(π×半長軸×半短軸)の半分から、半円の面積を引いて、
......[]

別解の考え方によれば、東大理系'84[1]
空間内の点の集合に含まれ、原点Oにおいてx軸に接し、xy平面との傾きをなす、半径1の円板Cがある。座標がの位置にある点光源Pにより、xy平面上に投ぜられた円板Cの影をSとする。Sの輪郭を表すxy平面上の曲線の方程式を求めよ。(一部省略)
という問題を以下のように考えることができます。
Sは楕円になるので、楕円と長軸(y軸上に来る),短軸(x軸に平行)を考えます。
長軸の一端は原点です。もう一方の端は、原点と反対側の円板直径の端点
Pを結ぶ直線とxy平面()との交点でです。この点と原点を結ぶ線分の中点が楕円の中心で、長軸の長さは,半長軸は
短軸の端点を求めるために、yz平面上でを通る直線と、円板とyz平面との交線とを連立すると、
円板の円周上の点で、のとき、より、
を結ぶ直線:
xy平面との交点は、とすると、
このとき、
よって、半短軸も,半短軸と半長軸がともになので、求めるxy平面上の曲線は、を中心とする半径の円で、
......[]

なお、東大理系'88[5]
xyz空間において、xz平面上ので表される図形をz軸のまわりに回転して得られる不透明な立体をVとする。Vの表面上のz座標1のところにひとつの点光源Pがある。
xy平面上の原点を中心とする円Cの、Pからの光が当たっている部分の長さがであるとき、Cのかげの部分の長さを求めよ。(答は)
という問題もあります。


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  1. 2008/09/18(木) 11:03:59|
  2. '08年入試(数学)
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電通大数学'08年後期[2]

電通大数学'08年後期[2]

関数を用いて
, 
と媒介変数表示されるxy平面上の曲線をCとする。このとき、以下の問いに答えよ。
(1) に対応するC上の点の座標を求めよ。
(2) の範囲での増減を調べ、曲線Cに対応する部分の概形を描け。
(3) C上の点をx軸に関して対称移動するとC上の点に移ることを示せ。
(4) C上の点を原点を中心としてだけ回転すると、C上の点に移ることを示せ。
(5) 曲線Cの概形を描き、Cで囲まれる部分の面積Sを求めよ。

解答 曲線C上の点Pの座標は、
と書けるので、半径2の円周上の点Qとして、
です。曲線Cは、右図のように、半径3の円周の内側を滑ることなく接触を保ちながら転がる半径1の円(はじめ右図Aと接していた)上の点P(はじめAにいた)が描く曲線です。ハイポサイクロイドと呼ばれています。

(1) のとき、より、
......[]
のとき、より、
......[]
のとき、より、
......[]

(2)  (微分法の公式を参照)
0
3
0
0

 
q のとき、x座標は減少しy座標は増加する(関数の増減を参照)ので、点Pからまで、左上に向かって進んでいきます。
曲線Cに対応する部分の概形は右図黒線。

(3) C上の点はと表せるので、C上の点C上に移るということは、移った先の点もという形に書ける、ということです。
C上の点x軸に関して対称移動するとに移ります。
となるので、移った先もC上の点です。つまり、C上の点をx軸に関して対称移動するとC上の点に移ります。

(4) 原点を中心とする角の回転を表す行列は、です(1次変換を参照)
この回転移動によって、C上の点は、

 (加法定理を使用)
ここで、2項目の方を、を使い、
と変形すると、
となるので、C上の点に移ります。

(5) 曲線C接線の傾きを調べます。媒介変数表示された関数の微分法を用いて、
 ・・・①
のとき、曲線Cの接線の傾きは、
より、0に近づきます。を通る傾き0の直線は、,つまり、x軸です。
のとき、曲線Cの接線の傾きは、
より、に近づきます。を通る傾きの直線: は原点を通ります。(4)から考えると、この点で曲線Cは尖っている(尖点と言います)ことがわかります。また、点,点も尖点です。曲線Cの概形は右図黒線。
注.上記で「のときの接線の傾き」としないのは、で、において、媒介変数表示された関数: (xの関数y)は、微分可能ではないからです。また、凹凸も調べるために、を計算してみます。媒介変数表示された関数では、工夫が必要です。ですが、①を見ると、q の関数の形で表されているので、合成関数の微分法を使って、q で微分し、を後でかけることになります。は、逆関数の微分法の公式より、です。


においては、(2)の増減表よりなので、より、曲線Cは下に凸です。試験会場では、ここまで調べなくても、に対応するC上の点から概形を描くことができるでしょう。

面積は、曲線Cの対称性を利用して、右図で、曲線Cと線分OA,線分OBで囲まれる部分(黄色着色部分)の面積3倍することにします。は曲線Cの部分とx軸、直線で囲まれる部分の面積から右図の三角形OBH(水色着色部分)の面積を引くことにより求めます。

 (定積分と面積を参照)
xyとも媒介変数q で表されているので、q の積分に変えるために置換積分します。とおくと、xのとき、q


 (半角の公式を使用)




......[]


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  1. 2008/09/17(水) 12:34:38|
  2. '08年入試(数学)
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一橋大数学'08年前期[1]

一橋大数学'08年前期[1]

kを正の整数とする。をみたす整数nが、ちょうど1個であるようなkをすべて求めよ。

解答 xの方程式: ・・・① は、判別式Dについて、
のとき実数解をもちます(2次方程式の一般論を参照)。少なくとも、
 ・・・②
であることが必要です。②の条件下で、①を解くと、
従って、題意を満たすためには、
 ・・・③
の範囲に整数がちょうど1個存在するようにkを決めなければいけません。そのためには、③の範囲の幅が1以上であって、かつ、2未満である必要があります。

これより、

これをみたす正の整数kは、しかありません。
(i) のとき、③の範囲は、
となりますが、より、
従って、③をみたす整数は、のみで、ちょうど1個です。
(ii) のとき、③の範囲は、
より、③をみたす整数は、のみで、ちょうど1個です。
以上より、 ......[]


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  1. 2008/09/17(水) 12:32:03|
  2. 一橋大数学
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お知らせ

会員の皆様には、既に、お伝えしていますが、数学Ⅲ・Cを試験範囲としない一橋大学、東大文系の数学の入試問題も、理工系受験生の皆様にも学ぶべき点が多々あるので、今後取り上げていくことにします。
特に高2の皆さんには、ちょうど学習中のテーマになると思いますので、参考にすべき点があると思います。

また、東大・東工大・京大・早慶以外の問題でも、'08年度の入試問題を中心に過去問の中で重要なトピックを含む、数学・物理の問題を取り上げていくことにします。
知らないままでは損をする重要なテーマを取り上げていきますので、熟読理解の上、しっかりと自分のライブラリの中に取り込んで頂きたいと思います。

当ウェブサイトの内容を読んでいて、疑問点などお持ちの方は、質問を受け付けますので、ぜひ、CFV21入会をお奨め致します。ご希望の方は、cfv21@livedoor.comまで、メールをお送りください。

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  1. 2008/09/17(水) 12:25:16|
  2. 未分類
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慶大理工数学'07年[B1]検討

慶大理工数学'07[B1]検討

[B1](解答はこちら) 解答にも書きましたが、本問で取り上げられている、
をみたす多項式は、xn次式となり、チェビシェフの多項式と言います。
同様に、
をみたす多項式は、x次式となり、こちらもチェビシェフの多項式と言います。
,・・・
,・・・
より、xと書き換えて、
,・・・
,・・・
となります。
,・・・ と順次求めてゆくのに便利な公式があります。和を積に直す公式を用いて、
これより、

 ・・・①
同様に、
これより、

も①と同形の漸化式に従います。

本問も、漸化式①を用いて、
と求めることができます。ただし、漸化式①は暗記すべき受験技巧というわけではありません。試験場では、和を積に直す公式から導くようにするべきです。
少し先の方まで求めてみます。
本問と同様にして、とすると、の範囲では、より、
方程式:の解からを除いて考えれば、方程式:
において解と係数の関係を用いることにより、
が導けます。

あたりを見ていると、最高次の係数がだんだん2倍されていることがわかります。漸化式①の2がかけられているからですが、が最高次の項の係数がn次式となることは、数学的帰納法で簡単に証明できます。
上記と同様にして、
とすると、の範囲では、 ()となりますが、n次方程式なので、の範囲でが単調であることを考えると、 ()が、のすべての解になります。
また、
(kをみたす整数)のとき、となるので、
(kをみたす整数)のとき、となるので、
のグラフは、より、をみたす正方形の領域にすっぽりと収まり、においては、単調なグラフとなります。
また、
nが奇数の場合、2点を通り、この間で、の間を往復半し、x軸とn回交わります。
nが偶数の場合、2点を通り、この間で、の間を往復し、x軸とn回交わります。

の両辺をq で微分すると、合成関数の微分法を用いて、
 (で微分することを意味します)
これより、となるようなq において、
が成り立ちます。これより、 ()のとき、
となるので、
(複号は、kが奇数のとき+,偶数のとき-)
となりますが、これをもう少し複雑にした問題が、'95年山梨医大[3]にあります(山梨医大は現山梨大医学部です、以前、歩いて行けるくらいのところに住んでいました)

さて、長々とチェビシェフの多項式
について書いてきましたが、本問は、これらを熟知していなければ解けない、という問題ではありません。が扱いやすい関数になるので、入試問題の題材としてよく取り上げられるのですが、せいぜい、の正方形の中にグラフがすっぽりと収まる、お行儀の良い関数だ、ということくらいを知っていれば解けるものがほとんどで、上記の内容を暗記しようなどとは間違っても思わないようにしてください。読み流して理解できていれば充分です。
本問では、三角関数の基礎事項、倍角の公式、和を積に直す公式あたりと、
3次方程式の解と係数の関係を思いつければ((2)が思いつかせようとしています)、最終解答にたどりつけるはずです。


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  1. 2008/09/16(火) 13:59:23|
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慶大理工数学'07年[A4]検討

慶大理工数学'07[A4]検討

[A4](解答はこちら) 直線のベクトル方程式はどうするんだったか?さらに、空間内を動く直線が作る立体の体積を求めるだけでも大変なのに、さらに、その立体を回転させたときの体積を求めろ、さらに、逆関数まで登場するので、試験会場では腰が砕けてしまった受験生が多いと思います。
ですが、基本に忠実に計算してくれば、手間はかかりますが、決してできない問題ではないと思います。この問題を解くのに必要な基礎事項は、空間における直線のベクトル方程式、面積計算、断面積を積分して体積計算、回転体と言っても
y軸に垂直な平面で切って見れば線分を回転するだけなので線分上の点でy軸から最も遠いところを探せば良いし、最後にという形の積分が出てきますが、と置換すれば積分できてしまう、というわけで、一つ一つを取れば、教科書レベルの事項です。次から次へと大波が押し寄せてくるので、息長くへこたれずに頑張れるか、ということが問われているわけです。
息が続かない、と、おっしゃる方に申し上げたいのは、もし、受験技巧を一つ覚えて、その技巧一つ使ってスンナリ解けてしまうような入試問題ばかりだったら、なんか、物足りなくないでしょうか?実際問題として、社会に出て、専門分野の第一線で活躍するようになると、この問題のように、次から次へと大波が押し寄せてくるものです。大波が押し寄せてきて、どうやってこの波を越そうか、と、知恵を振り絞り、一つ大波を越えてみたら、また、次の大波がやってきて、また頭を悩ませる、だからこそ、人生は楽しいのです。
受験生の皆さんには、こうした問題でこそ、入試問題を解くスリリングな楽しさを満喫して欲しいと思います。


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  1. 2008/09/16(火) 13:56:28|
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慶大理工数学'07年[A3]検討

慶大理工数学'07[A3]検討

[A3](解答はこちら) 円周上を進んだ後、直線的に進む動点の最小所要時間を考える問題で、円周上というのが少々珍しいですが、過去にも類題が何度か出ています。
誘導通りにやって行けばできますが、
()だけ、まともにやると時間がかかってしまうので、「数学としては考えもの」ですが、のときに最小となる限界においては、になるだろう、それなら、
より、がさかい目だろう、ということで、必要十分条件かどうかはさておいて、()の解答欄にと書き込んでしまうのが実戦上では良いと思います(だから、慶大理工は空所補充式をやめるべきだと私は思うんですね)
(4)が何をやろうとしているのか意味不明の問題ですが、物理に出てくる屈折の法則:
(媒質Ⅰ中を速さで進んできた光が入射角aで境界面に入射して屈折し、屈折角b で媒質Ⅱ中に入ると速さで進む)
を証明させる問題(鳥取大工医'93[3])を思い出します。
平面上に直線LL上にない2定点ABがある。ABよりLに下ろした垂線とLとの交点をそれぞれとする。L上の任意の点をXとする。Aを出発してAX上を速さXB上を速さで動く点Pがある。点XLに立てた垂線と線分AXBXとのなす角をそれぞれab とするとき、点Aから点Bまで動点Pが最小時間で達するならば、が成り立つことを証明せよ。ただし、線分の長さをそれぞれ、abcxとする。(一部省略)
次のように解答することができます。
 ・・・①
これより、 ・・・②
①より、
逆関数の微分法の公式より、
 ・・・③
より、AからBまでの所要時間t は、
ab xの関数であることに注意して、合成関数の微分法を用いて、xで微分します。
②を用いて、
③を用いて、

x0からcまで変化するとき(これ以外では明らかに遠回りになる)a0から単調に増加し、b は単調に減少して0に近づきます。このとき、は最初負の値で単調に増加して正となります。
従って、所要時間が最小になるとき、
となり、が成り立ちます。

さて、慶大理工
'07[A3](4)に戻って、この問題も屈折の法則のように考えられないものでしょうか?AからPまで円周上を進むわけですが、Pで屈折すると考える分には、原点Oを中心とした半径1の円の点Pにおける接線上をPまで進んできて円の内側に入ろうとして屈折すると考えてよいでしょう。すると、入射角はで屈折角はです。上記の屈折の法則にあてはめると、
となり、となります。


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  1. 2008/09/16(火) 13:52:53|
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慶大理工数学'07年[A2]検討

慶大理工数学'07[A2]検討

[A2](解答はこちら) (1)は行列のべき乗の問題としては、最もポピュラーなタイプなので、落とすわけには行きません。計算ミスに注意しながら、ひたすら手を動かすのみです。

(2)も普通に等比数列が収束する条件を考えて平凡に計算すれば答は出ますが、固有値を使ってこの問題の意味を考えてみます(固有値についてはこちらを参照)。行列の固有値は、aに対する固有ベクトルはb に対する固有ベクトルはとなります(なので、)。つまり、
行列An回かけると、
また、1次独立なので、xy平面上の点Xの位置ベクトルは、cdを実数として、
の形に書くことができます。として、点の位置ベクトルについて、
 ・・・①
Xが原点を通り固有ベクトルの方向を向いている直線上の点である場合(kを実数として、)には、も直線上の点です。
Xがもう一つの固有ベクトルの方向を向いている直線上の点である場合(kを実数として、)には、も直線上の点です。
それゆえ、直線
を行列Aの表す1次変換の不動直線と言います(‘97年までの入試範囲でした)
以下、
Xは原点以外の点だとして、①式に沿って考えます。
のとき、
このときには、は、のとき、原点から遠ざかって行きます。
のとき、
このときには、より、は、のとき、直線:上を動きながら、原点から遠ざかって行きます。
のとき、
このときには、は、のとき、直線:に漸近しながら原点から遠ざかって行きます。
のとき、
このときには、より、は、のとき、直線:上を動きながら、 (直線:に漸近)となります。
のときが、本問の場合ですが、のとき、となります。
のとき、
このときには、は、のとき、直線:上を交互に動きながら、直線:に漸近します(を往復する感じになる)
のとき、
このときには、は、のとき、直線:に漸近しながら原点から遠ざかります(4象限と第2象限を往復する感じになる)
のとき、
このときには、は、のとき、直線:上を交互に動きながら、直線:から遠ざかります。
のとき、
このときには、は、のとき、原点をまたぐように往復しながら原点から遠ざかっていきます。

ムダなことをやっているように見えるかも知れませんが、受験生の皆さんには、この慶大理工の計算問題を解いたから、どうなのか、ということを考えて頂きたいのです。同じ問題が、慶大理工はおろか、東大でも東工大でも京大でも出題される可能性はありません(楕円の直交2接線の交点の軌跡が楕円の準円になるというような有名頻出問題は別として)。過去問を解くだけなら、来年の入試で出題可能性ゼロの問題を解くことになるのです。この方がムダと言えないでしょうか?
受験生の皆さんには、出題者の気持ちになって考えて欲しいのです。東大、東工大の先生がこの慶大理工の問題を見てどう思うかを考えて欲しいのです。おっ、慶大理工さん、なかなか面白い問題を出題しているじゃないか、ちょっと、これをもじった問題を考えてみようか、ということになるでしょう。過去問を解くだけでなく、その問題から派生して出てくることを検討しておくことこそがまさに来年の入試の準備に直結するのです。
この問題に限らず、過去問を解いたら、出題者はどのようにこの問題をアレンジするだろうか、ということを考えるように心がけて欲しいと思います。


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慶大理工数学'07年[A1]検討

慶大理工数学'07[A1]検討

[A1](解答はこちら) (1)は単なる積分の計算問題で、2次関数の最大最小をからめて、空所補充式の問題の採点がやりやすいように極限を求めさせる問題です。受験生にとってはおもしろくもない計算なのですが、実用的な意味があるので、我慢して計算してみて欲しい問題です。の最小の方では、bc2変数関数の最小問題になりますが、bcの各々について2次関数の形になるので、bcそれぞれについて平方完成を行います。という形が出てくるので、それぞれのカッコ内が0のときに最小になる、とすれば解決します。最近、少々珍しいですが、以前は頻出技巧でした。

ところで、この問題が何をしたいのか、という背景を書いておきます。
微生物の水質汚濁への耐性を調べるために、毒物の濃度と微生物の生き残り個数のデータをとることにします。培養した微生物を
10個の容器に分けて入れ、それぞれ、毒物濃度を1ppm2ppm3ppmと上げていき、1ppmのときの1立方ミリ中の微生物個数を数えます。52個だったり、47個だったり、53個だったりするでしょう。2ppmのときには、32個だったり、37個だったり、29個だったりするでしょう。このとき、こうして得られたデータをどう整理して、微生物の水質汚濁耐性を調べたらよいでしょうか。
このとき、全体の平均値や、
2量の関係を直線で表すことを考えます。毒物濃度と生き残り個数の関係が直線にならなくても、毒物濃度の逆数とか対数を考えると、生き残り個数の間に直線的な関係が見られるかも知れません。
それにしてもバラバラのデータからどう直線の式を作ればよいでしょうか。
2xyのデータが、,・・・,のようにn個与えられているとします。xyの関係が仮にになるとして、各データごとに、直線からのズレを調べます。このとき、単なるズレ: ()を加え合わせてしまうと、うまくabを求めることができません。プラスにズレるものとマイナスにズレるものとで相殺してしまって、ズレを加え合わせると、ズレの総和がほぼゼロになってしまうからです。
そこで、ズレの
2乗: ()を考えます。2乗であれば必ず0以上になるので、各データの直線からズレは足していけば累積します。ズレの2乗の総和:
 ・・・①
が最小になるようなabを決めれば、測定データをよく表す直線の方程式: が得られます。そうは言っても、①は複雑な式になるのではないか、という気がするかも知れません(フーリエ級数をネタにした同様な問題が'94年九大理系前期[4]にあるのですが、この問題を演習課題に出したら、先生、この問題やめようよ、と、言ってきた生徒がいました。大した計算じゃないよ、と、私に説得された彼は、慶大理工に進学しました)が、面倒でも展開して足し直してみると、
ここで、とおくと、

  
と平方完成できるので、を満たすようにabを決めればよいことになります。この手法を最小自乗法と言います。
最小自乗法を関数
に応用するとどうなるでしょうか?区間において、曲線を最もよく近似する直線の式: を求めたいとします。区間内の各xにおける2乗の総和を求めて足し合わせれば良いのですが、ここで、
を考えよう、というのがこの問題です。(1)後半の、
というのは、において、曲線に最も近い直線:を求めよう、と、言っているのです。直線はhを用いて、
と表せますが、採点が面倒(と言っては出題者に失礼ですね。受験生の多少の計算ミスに目をつぶるため?)なので、の極限を答えさせるようにしたのでしょう。
では、前半の、
は、何をしたいのかと言うと、の最小値を与えるaが、におけるの平均値だと言っているのです。実際、
となるので、区間の幅で割ると、の最小値を与えるaの値、
 (アの答)
になります。

(2)は、頭脳明晰な受験生諸氏は、()だけあれば良くて、()は無意味だと思われるかも知れません。()の答、 で、とすれば、()の答54が出てきます。試験場でも、最初から一般的な正角形の場合で考えて、を代入して()を答えた受験生も多いと思います。
ここでは、慶応の先生は、問題解決の
1手法を提示したいのです。最初から一般的なnについて考察を進めようとすると困難なとき、具体的なある一つのnの値について感じをつかんでから、一般的な問題を考えようと、言っているのです。
地球温暖化の問題を一般的に考えようとすると非常に難しい問題です。しかし、まず、はじめに、皆さん一人一人が、自分の身近なところから、できるところから、エアコンの温度設定を
1度高くしよう、とか、なるべく扇風機にしよう、とか、それなら電器量販店でもらったうちわにしよう、というように発想していこうと、言っているのです。これは、極端な例かも知れませんが、具体的なわかり易い問題から考えていこう、というのは、入試問題一般についても言えることです。特に、慶応理工では、(1)で小学生でもできる問題を考え、(2)(1)の発想を応用し、(3)(1)から(2)への発展のしかたをさらに応用し、という手法でできている問題が目につくように思います。


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2008・2007入試問題検討

入試問題検討

受験準備をする上で、また、試験会場で考えるべきことを、各大学の問題ごとに書いてあります。受験生の皆さんは、よく心に留めて的確な対応を取り、合格の2文字に向けて頑張って頂きたいと思います。
各検討内容の最初で、解答へのリンクが貼り付けてあります。

2008年前期
東大理系数学
1  2  3  4  5  6

東工大数学
[1]  [2]  [3]  [4]

京大理系数学
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]
[1] ([1]と同一) 乙[2]([2]と同一) [3]  乙[4]([4]に帰着)
 乙[5] ([5]と同一) [6]

早大理工数学
[]  []  []  []  []

慶大理工数学
[A1]  [A2]  [A3]  [A4]  [B1]

東大物理
1  2  3

東工大物理
[1]  [2]  [3]  [4]

京大物理
[]  []  []


2007年前期
東大理系数学
1  2  3  4  5  6

東工大数学
[1]  [2]  [3]  [4]

京大理系数学
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]
[1]  乙[2]([2]と同一) 乙[3] ([3]と同一) [4]  [5]  [6]

早大理工数学
[]  []  []  []  []

慶大理工数学
[A1]  [A2]  [A3]  [A4]  [B1]

東大物理
1  2  3

東工大物理
[1]  [2]  [3]

京大物理
[]  []  []



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  1. 2008/09/13(土) 21:06:09|
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早大理工数学'07年[5]検討

早大理工数学'07[5]検討

[5](解答はこちら) 早大理工にしては珍しい、図形と方程式のよくあるタイプの問題です。図形的に相似比で行くか、直線の方程式から行くか、どちらにしても解法はよく知られているので、点と直線の距離の公式を使い、ひたすら計算していけば最終解答にたどりつきます。
途中で、

という形の式が出てきますが、両辺を2乗してしまうのでは損です。
,または、 のとき、となります。
問題によっては、こういうところで大きく時間をロスすることもあるので注意してください。


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早大理工数学'07年[4]検討

早大理工数学'07[4]検討

[4](解答はこちら) この問題は、ハマり易い、という点で、難問と言えるかも知れません。ハマってしまったときに、一つ考えて頂きたいのは、この問題は、自分の知らない高級な技巧を使うのだろう、と、思い込まないことです。自分の勉強不足で、自分の知らない知識があって、それを使うようになっているので、ハマってしまう、と、思い込んでしまえば負けです。逆に言うと、試験場でそういう気持ちにならないように、教科書に出てくるくらいの基礎事項については、自分には知らないことはない、と、言い切れるくらいの自信が持てるまで、しっかり基礎を固めておかなくてはいけない、ということです。

この問題のポイントは以下のようなところにあります。
2つの連続な関数があって、で最大値をとり、で最大値をとるとき、
 ・・・①
 ・・・②
となりますが、①+②として、
 ・・・③
としたときに、であれば、のときに③の不等号の等号が成立しますが、のときには、③で等号が成立する場合がないことになります。いずれにしても、③から、の最大値について、
が成立します。つまり、2つの関数の最大値は各々の最大値の和以下である、ということです。最終的には、和の形に表せる関数の最大値の極限をはさみうちの原理で考えるための不等式を導くところに、この考え方を使います。
しかしながら、では、「
2つの関数の最大値は各々の最大値の和以下である」という事実が、早大理工を制覇するための必須受験技巧か?と言うと、そんなことは全く言えません。恐らく、早大理工は、こうした事実がポイントになる入試問題を今後50年間は出題しないでしょう。

大切なことは、「
2つの関数の最大値は各々の最大値の和以下である」という事実は、入試会場で、受験技巧の記憶の中から引き出すのではなく、何もないところから思いつけなければいけない、ということです。まさに、このウェブ・サイトのChallenge from the VOIDの言葉通りのことを試験会場でやって欲しいのです。
もちろん、基礎知識なしでということではなく、教科書に出てくる最低限の基礎知識くらいはガッチリ固めてあっての話です。過去問を見るときに、早稲田には早稲田の匂いがするし、慶応には慶応の匂いがしますが、匂いを味わう程度にとどめて、決して、解法を暗記しようとしないことです。試験場で入試問題を前にしたとき、かつて類題を解いたときの記憶をたどるのではなく、新鮮な気持ちで問題を眺めて、その場で解法を編み出す、という感覚で見てもらえれば、この問題は決して難問ではありません。「
2つの関数の最大値は各々の最大値の和以下である」ということくらいは、知識として持っていなくても、試験場で思いつけるはずです。
カラオケのレパートリーを増やすのと同じように、受験技巧をレパートリーを増やすのもまた楽しいことなので、暗記に走るな、とは言いませんが、必要以上に無理に自分の頭に詰め込もうとしないようにして頂きたいと思います。


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  1. 2008/09/13(土) 15:43:16|
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早大理工数学'07年[3]検討

早大理工数学'07[3]検討

[3](解答はこちら) は、摩擦や抵抗によってだんだん振幅が小さくなる振動(減衰振動と言います)を表しています。は、 (n:整数)x軸と交わりますが、隣接する交点の間の曲線とx軸とで囲まれる部分の面積は、等比数列をなします。
本問では、
x軸ではなく、で囲まれる部分(nを整数として、の部分)の面積を考えていますが、数列は、やはり、等比数列をなします。
面積計算に出てくる、
という形の積分は、普通は、部分積分を2回行って計算しますが、を積分しを微分、あるいは、を微分しを積分、いずれにしても、途中にマイナスがゴロゴロ出てきて計算ミスをし易いのです。私の経験から言っても、平均的な高校生では、この積分計算の途中必ずどこかでミスします。
早稲田の先生は、ほとんど正解者がいない事態を憂えたのだ思いますが、
(1)のヒントをつけました。部分積分を2回やるよりも、微分した方が計算ミスのリスクは遙かに減ります。指数関数×三角関数の積分は頻出なので、この計算法は覚えておく方がトクです。


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  1. 2008/09/13(土) 15:41:43|
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早大理工数学'07年[2]検討

早大理工数学'07[2]検討

[2](解答はこちら) 行列の問題のようにも見えますが、この問題のポイントは、からとして出てくる長々とした式:を見てどうするか、という点につきます。こういう式を見ると行き詰まってしまい易いですが、「すべてのtの値に対して、Pを直角の頂点とする直角三角形」という問題文の条件から、tに関する恒等式を作ればよいことに気づけば、この問題をものにできます。
恒等式の条件:任意の
tに関して
を使いこなせるようにしておいてください。


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  1. 2008/09/13(土) 15:38:35|
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早大理工数学'07年[1]検討

早大理工数学'07[1]検討

[1](解答はこちら)  易問なのですが、問題文の聞き方が非常に変わっているので、戸惑った受験生が多いだろうと思います。13乗根というありふれたテーマで、既存の受験技巧が当てはまらないような問題をよく考えつくものだ、と、出題者には感心するばかりです。
決められた手順やマニュアル通りに行動すれば何とかなる、という発想では、今の閉塞感が強い日本社会では生き抜けないのです。この問題では、体験したことのないような状況下に放り出されても、解決策をひねり出すことができるかどうか、ということが、問われています。
(1)は、「であれば」を示すだけで、「のどちらかが成立する」と言えることに注意してください。
(2)は、 に気づいてしまえば良いのですが、一般的に、
としてしまうと、難しくなってしまいます。与えられた問題を素直にそのまま眺めるのではなく、視点を変えていろいろな角度から眺められるようにして欲しいと思います。


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  1. 2008/09/13(土) 15:37:01|
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京大物理'07年前期[3]検討

京大物理'07前期[3]検討

[3](解答はこちら) 私は「超弦理論」など勉強したことがないのでわかりませんが、断熱変化をするひも状の物体、というのは、超弦(superstring)のことなのでしょうか?だとしたら、この問題は、物理学の最先端の話題をテーマとして取り上げた画期的な問題と言えるかも知れません。
「超弦」というのは、アインシュタインが重力と電磁気力を統一的に記述しようとして成し得なかった「統一場理論」の基本構成要素として考えられているものの有力な候補ですが、現時点でも、理論は未完成で現在進行形の状況だそうです。我こそはと思う方は、完成させれば間違いなくノーベル賞を取れるので、ぜひチャレンジして頂きたいと思います。
ですが、物理学の最先端の話題など受験生にとってはどうでも良いことなので、こういう意味不明のものを入試問題に持ち出されると受験生には迷惑かも知れません。問題文を見た瞬間に、何だこれ?と投げ出してしまった受験生もいると思います。

ですが、私が思うに、一見して高校の範囲を脱却したようなテーマの問題は、易しいことが多いのです。この問題も見かけ倒しで、ひも状の物体の長さを気体の体積に読み替えれば、カルノー・サイクルの平凡な問題に過ぎません。使う物理の基礎事項は、ほぼ熱力学第一法則だけ、状態方程式も出てこなくて、断熱変化と等温変化しか出てきません。気体分野の問題としても、平易な部類に入ると思います。恐らく、この問題に真剣に取り組んだかどうかで、合格・不合格に大きく響いただろうと思います。

ひも状の物体の長さと気体の体積の違いは、ひも状の物体に仕事をすると長さが増大するのに対し、気体に仕事をすると気体の体積は減少する、という点です。断熱変化で、気体が体積を増大させると温度が下がり
(断熱膨張)、気体が体積を減少させると温度が上がり(断熱圧縮)ます。この辺が、カルノー・サイクルのグラフを選ぶところで注意しなければいけない点です。ですが、断熱膨張や断熱圧縮の方が、人間の自然な感性と逆になっているので、この問題の状況設定はむしろ受験生には考え易いのではないかという気がします。
カルノー・サイクルでは、サイクルを一周して最初の状態に戻ってくるので、
1サイクルで内部エネルギーの変化はゼロになります。これより、気体が絶対温度の高熱源から吸収した熱を,絶対温度の低熱源に放出した熱をとして、熱効率h は、
となることは、記憶しておいても損はないと思います。


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  1. 2008/09/12(金) 12:48:48|
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京大物理'07年前期[2]検討

京大物理'07前期[2]検討

[2](解答はこちら) 東大'07年前期[2]と類似のテーマの問題ですが、東大では、エネルギー保存から終端速度を求めるのに対し、京大では微分方程式を考えて終端速度に至る時間変化の式を求めるようになっています。
ですが、本来教育的配慮がなされている良問のはずが、微積を避けるために、こんなわかりにくい入試問題になってしまうのであれば、微分方程式を高校の範囲に入れてしまって、もっと平易な問題するべきだ、と、私は思います。
定量的に扱わずに定性的に扱うことによって高校生にわかりやすくなる、と強硬に主張なさる方もいますが、私は、定性的な理解を無理強いすることが高校生の物理離れを起こす原因だと思っています。微積の計算で済ませてしまえば簡単なことなのに、なぜ、抽象的に、難しくしてしまうのでしょうか?

この問題の前半は、磁束の変化から電流、力を求める標準的な問題です。後半は、実質的に、
 ・・・①
という微分方程式から、原子核の自然崩壊との類似性より、
を導く内容になっています。ですが、微分方程式を避けるためにかえってわかりにくく難問になってしまっています。同様の問題はコの字型回路をテーマとした'92立教大理[3]などにも見られるのですが、ニュートン以来、物理学は微積分学と密接な関係にあるわけで、無理に、物理と微積の間を引き裂いて高校生を混乱させる意味が私にはわかりません。
を規定する方程式①を導き、逆関数の微分法の公式を用いて、
twの関数と見て、この両辺を積分し、
 (C:積分定数) ・・・②
のとき、より、
 ∴
②に代入して、
これより、
とすれば、この問題の流れよりも余程、高校生にわかりやすいと私は思いますけれども。


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  1. 2008/09/12(金) 12:46:55|
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京大物理'07年前期[1]検討

京大物理'07前期[1]検討

[1](解答はこちら) 大した問題のようには見えないのですが、細部を気にし出すと、なかなか意地悪にできている問題なので、試験場で錯覚してハマってしまい易い問題です。基本に忠実に考えていけば何でもないことであっても、基本から離れてしまうと、ミスし易くなります。本問のような問題では、混乱しそうになればなるほど、教科書に書かれている基本的な物理法則に則して考えるように努力して欲しいと思います。
問題は、
(3)()()ですが、グラフは、あまり深く追求せずに、()は、ばねの単振動だから④,()は、一定の動摩擦力が働くから③,()は、問題文に「物体が速度に比例し速度と逆向きの力を受ける場合、速度の絶対値は時間とともに指数関数的に減少する」というヒントがあるので②,と直感的に解答してしまうのがよいかも知れません。あとは、グラフを見ながら考えて、単振動の周期と振幅を考え、等加速度運動の公式を適用すれば答えが出ます。
2は、「乗客が衝突によって感じる、水平方向の加速度の最大値」を求めよ、ということなので、問題文が何を要求しているのか、じっくりと考えてから解答する必要があります。たかが等加速度運動の問題なのですが、こうして実地のテーマを題材にすると、受験生には難しく感じるかも知れません。
よく、教育評論家が、大学入試は机上の空論ばかりを問題にしていて、現実的なテーマを扱わない、と、気安く批判するのですが、受験生が試験会場で取り組めるようなレベルの問題にするためには、問題にいろいろな制約をつけなければいけないので、どうしても机上の空論になってしまうのです。そうした意味では、実地に即した雰囲気を出すために、この問題の出題者も随分と苦労して作っているように思います。


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