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理工系受験生必見!! 2010-2007入試問題検討ページ(東大・東工大・京大・早慶) 
CFV21での学習の進め方

東工大物理'11年前期[3]検討

東工大物理'11年前期[3]検討

[3](解答はこちら) 音波の波面で光が反射する時の光の干渉の問題です。見かけないテーマですが、親切過ぎるとも言える誘導がついているので、誘導に乗って進めて行けばまごつくことはないでしょう。
本問でつまずくとすれば、「位相差」という言葉です。高校物理の現課程では、
波の式:
が、発展事項扱いになっているので、「位相」という言葉に抵抗があるかも知れません。波の式の中カッコ内が「位相」です。「位相」の正弦を考えるので「角度」と言えば親しみやすいと思いますが、媒質を伝わる波のどこにも角度は見えないので、「角度」ではなく「位相」という言葉を使うわけです。
1つ分の位相はです。波1つ分の長さが波長λで、波1つ分の時間が周期Tです。従って、長さx内には波が個あり、時間tの間には波が個あります。長さxの位相は,時間Tの位相はとなります。
本来なら、波の式を発展事項にするべきではなく
(以前は、普通に物理の教科書に記述されていた式です)、波の式と三角関数の性質を駆使して干渉や重ね合わせを考えれば、波動分野も興味深いのですが、数式を使って物理現象を考えると難しくなるという誤った迷信のために、波の式を発展事項にしてしまうのには困ったものです。三角関数の性質を波動現象を結びつけて習得すれば、数学と物理をまとめて勉強することができて効率的ということも言えます。
物理の学習の際に、最初に定性的理解を求める先生もいますが、個人的には、これが物理離れを起こす原因ではないかと感じます。物理学を真に理解するためには、定性的理解は必要不可欠なのですが、定性的理解には深い思考力が要求されます。実力がつくまでは、数式やグラフなどを駆使して、まずは物理現象の定量的理解に努めるようにするのが、物理を得意科目にする秘訣です。



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  1. 2011/06/19(日) 20:32:51|
  2. 東工大物理'11年
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東工大物理'11年前期[2]検討

東工大物理'11年前期[2]検討

[2](解答はこちら) 電磁誘導をベースとした回路の問題ですが、一筋縄では片付かない問題です。[A][B]は基本問題のように見えて、考えどころがあります。回路を貫く磁束が変化すれば、その変化を抑える向きに誘導起電力が生ずるのですが、その誘導起電力は回路中のどこに生じるのでしょうか?単に電磁誘導の法則を考えるだけではまごつくかも知れません。ですが、そもそも起電力は、磁場中を運動する導体内の電子にローレンツ力が働くことにより生ずる、と、考えれば、誘導起電力は、磁場を横切る方向に運動する導体中に発生するはずです。こうしたことを、試験中に冷静に物理の基本事項に則して考えないと、基本問題であってもミスすることになりかねないので注意しましょう。[B](c)の出題者の狙いはそこにあります。
[C]の過渡現象がやや悩みます。微分方程式を使って過渡現象を考えたことのある受験生だと、範囲外じゃないか、と、感じるかも知れません。ですが、本問では、電流対時間のグラフの接線の傾きが、グラフから読み取れるように工夫されていて、自己誘導による起電力を入れてキルヒホッフの法則から立式すれば、解答できます。回路やグラフを見つめたまま立ち往生してしまわないで、とにもかくにも回路の式を立ててみる、ということが重要なのです。(f)のグラフは、自己誘導現象や、デジタル回路内の電圧波形をオシロスコープなどで観察した経験のある受験生ならグラフを見ただけで解答できたでしょう。はともかくが考え込むかも知れません。(e)で考えたにおける電流のグラフの傾きと比較して、では、起電力が逆向きになる分、2倍の電流変化をすることに気づければ、式を立てずとも考察だけでとなるとわかるはずです。
回路の問題であるようでいて、公式に代入して計算して終わり、というのではなく、物理的な考察を要求しているあたりが、東工大らしい格調高い問題になっています。



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  1. 2011/06/14(火) 23:23:44|
  2. 東工大物理'11年
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東工大物理'11年前期[1]検討

東工大物理'11年前期[1]検討

[1](解答はこちら) 本問は、繰り返し衝突の問題ですが、まともに体当たりすると、ボリュームの厚さに腰砕けになります。[A](d)では、さっさとそのことに気づいて、見方を変える決断をする必要があります。東工大物理では時間が充分にあるので焦る必要はありません。試験会場では、ある程度計算を進めて、その複雑さが見えてきたところで、両おもりの相対速度が公比eの等比数列になることを利用すればよいのです。この辺は、受験技巧とまでは言えませんが、繰り返し衝突の問題なので、等比数列を考えるのは常套手段と言えます。うまく連立漸化式を作って、数学的処理に持ち込んでしまえば、機械的な計算で最終解答に到達できます。[B]でも、ある程度カンを働かせて手を抜くことを考えないと、時間内にやりきれなくなる心配が出てきます。
途中の計算結果が複雑になってくる場合、計算ミスをしているのか、解法がまずいのか、見落としている条件があるのか、あるいはそういう問題なのか、なかなか見通せないと思います。最悪、時間不足で最終結果に到達できない恐れがあるような場合には、正確に求めようとすると複雑化しそうなパラメーターを文字において、一応解答らしく仕上げておく、ということも考えてみてください。東工大物理の答案用紙は、最終結果だけでなく、途中経過も記述するようになっているので、序盤のミスにより最終結果が合わない場合でも、途中の物理的考え方に対してプラス点を期待することができます。本問では、そうした工夫をしているうちに、意図せずとも自然に最終ゴールにたどり着けてしまったりします。
細かいことですが、本問の問題文では、「速度」と「速さ」が両方出てきます。運動量保存の問題では、パラメーターが速度なのか速さなのか、ということに充分注意してください。言わずと知れたことですが、速度であれば、質量との積を足していけば、機械的に運動量保存の式ができます。ですが、速さを使って運動量保存の式を書く時は、正方向を向くのか負方向を向くのか+,-をつけて明示します。この注意を怠ってミスすると、本問では取り返しのつかないことになるので、気をつけてください。



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  1. 2011/06/11(土) 23:08:54|
  2. 東工大物理'11年
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東工大物理'11年前期[3]

東工大物理'11年前期[3]

1のように、透明で一様な媒質中を音波が伝わっているところに光を入射させると、特定の入射の角度において、光の強い反射が観測される。これは音波によって生じる屈折率の変化のために、音波の各波面でわずかながら反射する光が互いに干渉し強め合うことによる。今、音波はz軸方向に速さwで進んでいるものとする。簡単のために、間隔d (音波の波長)で並んでいる音波の波面(反射面)でだけ光の反射が起こり、光は速さVで直進するものとする。波面以外の領域の屈折率は1であるとする。また反射面の厚みも無視できるものとする
今、図
1のように波長λの光を反射面に対して角度θ で入射させたところ、反射面に対して角度の方向に、波長の光が強く反射するのが観測された。このとき、λとは異なり、またθ とは異なっていた。その理由を以下で考えることにする。
(a) まず、一つの反射面における反射の法則を考えよう。以下の空欄にあてはまる数式を答えよ。

静止した鏡に光をあてると、入射の角度と反射の角度が等しくなることが知られている。これは、次のように理解することができる。図2のように、距離xだけ離れて鏡面で反射する二つの光路を考える。入射の角度をθ,反射の角度を,媒質の屈折率を1とすると、光路長の差は (符号は問わない)で与えられる。入射光の波長λを用いてを位相差に換算すると、となる。二つの光が互いに強め合うためには、,・・・ として、位相差がになる必要がある。実際には、距離xは様々な値をとる。いかなるxに対してもこの条件が成立するには、である必要があり、が導かれる。今の議論を音波による反射に適用してみよう。この場合、反射の法則はで与えられる。最初に述べたように、音波によって光が反射する際には、入射光の波長λと反射光の波長とが異なるため、θ も異なることになる。
(b) 次に、隣り合う反射面で反射する光の干渉について考えよう。
等間隔dで並んだ隣り合う反射面で反射する光が、互いに強め合うように干渉すると、強い反射光が観測される。反射した光が干渉によって強め合うためには、隣り合う2つの反射面に入射し反射した光波の位相差が、一般にはの整数倍になることが必要である。しかし、音波によって光が強く反射するのは、位相差がの場合だけであることがわかっている。このことを考慮して、隣り合った反射面からの反射光が干渉によって強め合うための条件をdλθを用いて表せ。
(c) 入射光の波長λと反射光の波長とが異なっているのは、実は反射面が動いていることによるドップラー効果のためである。具体的には、wVに比べて充分小さい今のような状況では、なる式が成立することがわかっている。この式と(b)の結果とから、反射光と入射光の振動数の差が音波の振動数に等しいことを導け。
(d) 3のように、音波によって強く反射した光を鏡に入射させた。鏡の角度を適度に調整したところ、折り返された光が音波によって再度強く反射するのが観測された。再度強く反射した光に関する記述として、正しいものを選べ。
音波に対して左側から照射している入射光の振動数に対して、再度強く反射した光の振動数は
() 変化しない。
() 音波の振動数だけ低くなる。
() 音波の振動数だけ高くなる。
() 音波の振動数の2倍だけ高くなる。
() 音波の振動数の2倍だけ低くなる。

解答 反射干渉の見慣れない事象を扱う問題ですが、問題文の説明を活かして考えれば平易な問題です。

(a)() 右図で、波面ACが波面BDまで進みます。ABCD光路長の差は、屈折率1なので、実距離の差でよく、
......[]
() 波長λの光の光路長Lに相当する位相は、です。
()位相差に換算すると、 ......[]
() 音波による反射の場合、入射光のABに対する位相,反射光のCDに対する位相,よって、強め合う条件は、
()
いかなるxに対しても成立するためにはより、
......[]

(b) 右図で上側の反射面で反射した光と、下側の反射面で反射した光との位相差は、PQの部分がQRの部分が
位相差は両者の和で、両反射光が強め合う条件は、「位相差の場合だけ」という問題文の記述により、
......[]
(c) 入射光の振動数,反射光の振動数です。振動数の差という形を目指します。
(b)の結果で分母を払うと、 ・・・①
問題文より、
分母を払うと、
移項し、①を用いて、
で割ることにより、
は音波の速さを音波の波長で割ったものであって、音波の振動数です。
よって、反射光と入射光の
振動数の差が音波の振動数に等しくなります。
(d) (c)の結果より、音波が速さwで近づいてくるとき、音波の波面で反射した光の振動数は、入射光の振動数よりも音波の振動数だけ高くなります。これが、鏡で反射して、さらに音波の波面で反射すると、さらに音波の振動数だけ高くなります。合わせて、再度強く反射した光の振動数は、音波の振動数2倍だけ高くなります。() ......[]


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  1. 2011/03/29(火) 00:39:45|
  2. 東工大物理'11年
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東工大物理'11年前期[2]

東工大物理'11年前期[2]

単位長さあたりの抵抗がRで太さが無視できる針金を使って、図1(i)のような回路を作る。図1(i)の回路は半径aの円と長さの線分からなっていて、円の中心をO,直径の両端をPQとする。点Oを座標の原点、また回路を含む平面をxy平面とし、それに垂直な向きをz軸とする。ここで、磁束密度 ()の外部磁場をの領域のみに加える。回路はxy平面内で点Oを中心に自由に回転できるとする。以下では回路自身の自己インダクタンスは無視する。次の問いに答えよ。

[A](a) 1(ii)のように時刻では回路上の点Pが座標にあったとして、時刻からこの回路を反時計回りに角速度ω で回転させる。時刻t ()OQ間に発生する誘導起電力の大きさEを求めよ。ただし針金の抵抗による電圧降下はEには含めないこと。

以下の(b)(f)の解答では、Bを用いずに(a)で求めたEを用いよ。
(b) 時刻t ()に、回路を角速度ω で回転させ続けるのには外から仕事をする必要がある。その仕事は単位時間当たりいくらか。ERaω のうち必要なものを用いて答えよ。

[B] 次に図2のように、この回路の直径PQと直交する方向の直径にも長さの同じ針金を渡して、点Oおよび両端で回路と接続する。この針金の端点を図2のようにRSと名づける。
(c) 2のように時刻では回路上の点Pが座標にあったとして、時刻からこの回路を反時計回りに角速度ω で回転させる。点PQRSOでの電位をそれぞれとおく。時刻tの範囲のとき、これらの電位を大きい順に並べ、大小関係がわかるように>,=を用いて書け。
(解答例:など。)
(d) 時刻に針金OQの向きに流れる電流はいくらか。ERaω のうち必要なものを用いて答えよ。

[C] 今度は図1(i)の回路で、図3(i)のようにこの回路の中心Oに小さなコイルを挿入する。コイルを挿入する前後で、直径PQ間の抵抗は変化していないものとする。また、コイルと図1の回路全体の相互インダクタンスも無視する。外部磁場中でコイルが運動することによる電磁誘導は無視できるものとする。
次の問いに答えよ。
(e) 3(i)のように時刻では回路が静止していて点Pは座標にあったとして、時刻からこの回路を反時計回りに角速度ω で回転させる。すると、コイルをの向きに流れる電流は図3(ii)のように変化して、一定値に近づく。でのグラフの接線が、と交わる点でのtの値をTとおく。このときコイルの自己インダクタンスLERaωTのうち必要なものを用いて答えよ。
(f) (e)でほぼ一定値になった後しばらくすると、電流の符号が変化した。この変化のグラフとして最も適切なものを図4()()の中から一つ選び、図中の時刻およびERaωTのうち必要なものを用いて答えよ。なお図4()()では、グラフの接線も点線で図中に書き込まれており、()では()では()ではとなる時刻における接線である。またこのグラフは模式図であり、横軸のスケールは正確ではない。

解答 電磁誘導自己誘導を扱う問題です。難しくはないのですが、目新しい問題なので、まごつくかも知れません。

[A](a) 1(ii)の状況で、点上に来ている針金上の点をR,点上に来ている針金上の点をSとします。
時刻tにおいて直径PQが角回転した時点で、弧QSPと直径PQで囲む部分で外部磁場(の部分)に存在する部分の面積は、,磁束は、,この部分に発生する起電力の大きさは、起電力の向きは、磁束が減少するのでレンツの法則より上向きの磁場を作るような電流()を流す向きで、Q電位が高く、O電位が低くなります。
このとき、弧
QRPと直径PQで囲む部分で外部磁場中に存在する部分の面積は、,磁束は、,この部分に発生する起電力の大きさは、起電力の向きは、下向きの磁場を作るような電流()を流す向きで、Q電位が高く、O電位が低くなります。
結局
OQ間に、大きさ起電力が並列に2個入ります。
よって、
OQ間に発生する誘電起電力の大きさEは、 ......[]
(b) 直径PQ間の抵抗,弧QSP,弧QRP抵抗はそれぞれで並列接続されるので、合成抵抗として、
の直列の合成抵抗
回路で消費される
電力は、
回転させ続けるのに必要な
単位時間当たりの仕事も、 ......[]

[B](c) の経路に囲まれる部分はすべて磁場内にあるので、この部分には起電力は発生せず、QS間の電流はゼロで、QS等電位です。
の経路に囲まれる部分で磁場中に存在する部分の面積は、,磁束は起電力の大きさは、,向きはの向きに電流を流す向きで、S電位が高くO電位が低くなりす。
の経路に囲まれる部分はすべて
磁場外にあるので、この部分には起電力は発生せず、PR間の電流はゼロで、PR等電位です。
の経路に囲まれる部分で
磁場中に存在する部分の面積は、,磁束は起電力の大きさは、,向きはの向きに電流を流す向きで、Q電位が高くO電位が低くなります。
これより、
電位を大きい順に並べると、 ......[]
(d) OQ間の抵抗QR間の抵抗RO間の抵抗,これらの直列接続の合成抵抗は、(c)の検討により、に流れる電流は、
......[]

[C](e) [A](b)より、回路の合成抵抗,充分時間が経過した後にPQに流れる電流は、 ・・・①
直後には、回路には電流は流れず、コイル両端に発生する誘導起電力と、回路の回転によりPQ間に発生する起電力Eが打ち消し合います(コイル両端の電圧が、PQ間の起電力に等しくなる)。このとき、グラフより、,よって、
①より、
......[] ・・・②
(f) 時刻に、Qに、Pに来たとき、の状況とPQが入れ替わった状況となり、以後誘導起電力の向きが変わります。誘導起電力の向きが変化してもコイルはそれまでの電流を維持しようとしますが、以後徐々に電流が減少し、コイルを導通させたのと同様の電流を流すようになり、最終的ににおける電流と符号が逆の電流が流れます。こうなっているグラフは、() ......[] ......[]
直後の時点で、PQ間の起電力Eからとなります。また、回路にはまだ電流が流れています。キルヒホッフ第2法則より、
この右辺は①よりEに等しく、
 ∴
グラフより、なので、②を用いて、
......[]


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  1. 2011/03/27(日) 01:47:12|
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